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堕
「堕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
堕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
している。が、東京|乃至《ないし》東京近在の寺は不幸にも読経の上にさえたいていは
堕落《だらく》を示しているらしい。昔は金峯山《きんぷせん》の蔵王《ざおう》をはじ....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
。薬をこしらえおったのは、おばばじゃ。わしの知った事ではない。」
「薬? では、
堕胎薬《おろしぐすり》だな。いくら阿呆でも、いやがる者をつかまえて、非道な事をす....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
衛と同じ程度まで、自分を卑しくしたというのにほかならない。つまり自分は、それだけ
堕落させられたわけである。
ここまで考えた時に、彼はそれと同じような出来事を、....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
一旦|命終《めいしゅう》の時に及んで、たちまち阿鼻叫喚《あびきょうかん》の地獄に
堕《お》ち、不断の業火《ごうか》に皮肉を焼かれて、尽未来《じんみらい》まで吠え居....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
たのを見ると、彼はすぐにメリヤスの襯衣《シャツ》へ、太い腕を通し始めた。お蓮は自
堕落《じだらく》な立て膝をしたなり、いつもただぼんやりと、せわしなそうな牧野の帰....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
が、」どうしたのです?
使 あなたは小野《おの》の小町《こまち》の代りに地獄へ
堕《お》ちることになったのです。
小町 小野の小町の代りに! それはまた一体ど....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
、釈迦の教を信じている。寂しい墓原《はかはら》の松のかげに、末は「いんへるの」に
堕《お》ちるのも知らず、はかない極楽を夢見ている。
しかしおぎんは幸いにも、両....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ジェズス・キリストばかりです。そのほかに神はありません。あると思うのは悪魔です。
堕落《だらく》した天使の変化《へんげ》です。ジェズスは我々を救うために、磔木《は....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
不退の楽《らく》を極むべし。もしまた破戒せば「いんへるの」とて、衆苦充満の地獄に
堕し、毒寒毒熱の苦難を与うべしとの義なりしに、造られ奉って未だ一刻をも経ざるに、....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
|四威儀《しいぎ》を破る事なかれと仰せられた。翁の果報《かほう》は、やがて御房の
堕獄《だごく》の悪趣と思召され、向後《こうご》は……」
「黙れ。」
阿闍梨は、....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
こう云う無法則の世界に順応するのは何びとにも容易に出来るものではない。もし地獄に
堕《お》ちたとすれば、わたしは必ず咄嗟《とっさ》の間に餓鬼道の飯も掠《かす》め得....
「或る女」より 著者:有島武郎
たくら》みを自分ひとりで考えた時でも、あの記者というものを手なずけるまでに自分を
堕落させたくないばかりにその目論見《もくろみ》を思いとどまったほどだった。
そ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
来ない。 言葉は意味を表わす為めに案じ出された。然しそれは当初の目的から段々に
堕落した。心の要求が言葉を創った。然し今は物がそれを占有する。吃る事なしには私達....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、覚えず眼を掩いて、この醜怪なる鬼畜の舞踊から遠ざかった。それは実に無信仰以上の
堕落であった。すべてが道徳を笑い、天帝を嘲り、永生を罵り、ひたすら汚泥の中に食い....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
ながら、白い帽をかぶったコックたちの冷やかに僕を見ているのを感じた。同時に又僕の
堕ちた地獄を感じた。「神よ、我を罰し給え。怒り給うこと勿れ。恐らくは我滅びん」―....