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堕在
「堕在〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
堕在の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
と》える衣装《いしょう》を脱ぎ捨てたる様《さま》と云えばすでに人界《にんがい》に
堕在《だざい》する。始めより着るべき服も、振るべき袖も、あるものと知らざる神代《....
「野分」より 著者:夏目漱石
《しょうとく》し得ざる時、英霊の俊児《しゅんじ》、またついに鬼窟裏《きくつり》に
堕在《だざい》して彼のいわゆる芸妓紳士通人と得失を較《こう》するの愚《ぐ》を演じ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
空裡の虹とかや。況んや一旦の悪因縁を結んで念々に解きやらず。生きては地獄の転変に
堕在し、叫喚鬼畜の相を現し、死しては悪果を子孫に伝へて業報永劫の苛責に狂はしむ。....
「高浜虚子著『鶏頭』序」より 著者:夏目漱石
かぬ人生観が成立し得るとすると今の所謂《いわゆる》第一義は却《かえ》って第二義に
堕在するかも知れぬ。俳味禅味の論がここで生ずる。 余は禅というものを知らない。....
「長塚節氏の小説「土」」より 著者:夏目漱石
胸に蔵して、其標準で新しい作物に向うと、まだ其作物を読まないうちに、早く既に型に
堕在している。従ってわが評論は誠実でも、わが態度は独立でも、又わが言説の内容は妥....
「『鉢の子』から『其中庵』まで」より 著者:種田山頭火
、そして見るともなく、啄木鳥に出逢ったのであった。 私は殆んど捨鉢な気分にさえ
堕在していた。憂鬱な暑苦しい日夜であった。私はどうにかせずにはいられないところま....