堪ったものではない[語句情報] » 堪ったものではない

「堪ったものではない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

堪ったものではないの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
ブ濡れで、腰から上は丸裸、山頂の雲霧を交えた冷風がヒューヒュー吹き付けるのだから堪ったものではない。シャツや上衣《うわぎ》は今朝剛力の担ぐ荷物の中へ巻入れてしま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
とをやりたくて、やりたくて、むずむずしている男に向って、こういって筋を引いたから堪ったものではない。「先生、がんりきを見込んで、そうおっしゃって下さるのは有難え....
戦後合格者」より 著者:坂口安吾
ういうことは当てにすべきことではないし、そんなことを予定に入れて政治をやられては堪ったものではない。 日本の資源はこれこれというハッキリした限界が政治の基礎で....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
投げつけたのか。や、それは甚だしい考え違いじゃ。世の中にそのような不思議が有って堪ったものではない。それは大方昔の人達が、限りある狭い土地の中に、広い浮世から隠....
魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
がら、あの鋭いそして猛毒を含んだ針で滅多矢鱈に胃袋を刺すから、いかに大きな鱒でも堪ったものではないのである。 忽ち、全身に毒が回って神経が麻痺し、失神状態とな....
魔性の女」より 著者:大倉燁子
その心の中にまで忍び入って、僕一人で思っていることを盗み知ろうとする者があっては堪ったものではない。四六時中休息なしに公衆の眼の前で踊らされている者より辛い。僕....