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「報じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

報じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
、頷いた。 「拙者の志は、正成公と、比較にならん位小さい。然し、一死以て、君国に報じるだけの決心は致しておる。何時召捕られる身かしれぬ拙者として、皆に申残してお....
伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
は、燈火の朧《おぼ》ろな書斎の一隅で、古風な鳩時計が、クックー、クックーと二時を報じる迄、机の前を去らなかった。 五 翌日の午後、日下部太郎は....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
青空に塗りつけられる。 するとやがてラジオは小笠原島の南東に颱風が発生した事を報じる。重い湿度はわれわれの全身を包んで終日消散しない。驟雨が時々やってくる。そ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
うビラを配りながら、薄倖な児童の家庭を訪問させたのである。 処で新聞の社会面が報じる※話によると、社会事業協会の幹部の一行が吾妻橋傍に佇んでいる親子ずれの門付....
魔都」より 著者:久生十蘭
々しい身振りで立上ると、帽子を取上げて扉の方へ行きかかる。 時計が三時五分前を報じる。 すると、あたかもこれが合図のように、遠い廊下の端から陰々たる足音が起....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
未だ色々の秘薬の製法は、一通り心得おる。おぬしが高田の松平家に対して、父兄の仇を報じるという、それには少からず誠意を寄せる拙老じゃ。印籠集めの熱心さに、百まで集....
」より 著者:上村松園
目の秋、夫に仕えて都に上った腰元の夕霧が帰国して夫の帰る日の近いことを喜ばしくも報じる。この話の最中に何処からともなく物音が聞えてくる。「あの音は何か」という妻....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
四、五日まえに、柳川の使者についてきて徳島城にいあわせた。 周馬のことを城内へ報じるため、中のひとりを徳島へ帰して、三位卿まッ先に急ぎだした。 お十夜はその....
三国志」より 著者:吉川英治
次の日。――やがて巳の刻に至ると、 「大賓のお車が見えました」と、家僕が内へ報じる。 王允は、朝服をまとって、すぐ門外へ出迎えた。 ――見れば、太師|董....
三国志」より 著者:吉川英治
さしうつ向いて、文聘は涙をたれた。曹操は感動して、 「いまの言葉は、真に国へ報じる忠臣の声である」 といって、即座に彼の官職をひきあげて、江夏の太守|関内....
三国志」より 著者:吉川英治
第一、玄徳に力を添えて曹操を討つは、大きくは四民万象のため、一身には、父母の仇を報じる大孝ではないか」 唯々として、彼はもう李恢と駒をならべて、関中へ向ってい....
近衛内閣の常識性」より 著者:戸坂潤
ものへの修正や革新などと考えるなどは、途方もないことと云わねばならぬ。 新聞の報じる処によると、企画庁(之は云うまでもなく準戦時体系化の経済・政治・社会・思想....