報国[語句情報] » 報国

「報国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

報国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
金だ。官界に出ないのなら、どうしても実業界に行かなければうそだ。擲身《てきしん》報国は官吏たるものの一特権だが、木村さんのようなまじめな信者にしこたま金を造って....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ろうぜ! さア、闘おうぞ! 大和民族の腕に覚えのほどを見せてやろう。 一死報国! 猪口才なりメリケン艦隊! ――各艦の主砲は、一斉にグングン仰角を上げ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ある。 暢彦」という言葉を教わって来たので、しきりにそれを口にする。私も「七生報国」と書いて、玄関の上にかかげた。 ◯自分一人死ぬのはやさしい。最愛の家族を道....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
羊得はしきりにすすめたが、張訓は肯かずに出発することにした。かれは武人|気質で、報国の念が強いのと、もう一つには、得体も知れないがまの怪異に悩まされて、いたずら....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
で明らかにされ、それからそれへと伝えられるようになった。それには申年の三月に赤心報国の輩が井伊大老を殺害に及んだことは毛頭も幕府に対し異心をはさんだのではないと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
心配しておらるる次第である、方今の形勢は上下一致の力に待つのほかはない、領民一同報国の至誠を励むべき時節に差し迫ったと書いてあり、これまでとても追い追いと御為筋....
惜別」より 著者:太宰治
たい、と言われたという。 あとがき この「惜別」は、内閣情報局と文学報国会との依嘱で書きすすめた小説には違いないけれども、しかし、両者からの話が無く....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
れでこそ、真の日本男児だ。銃剣をとって、敵陣地におどりこむばかりが勇士ではない。報国の大事業のため、しのぶべからざる恥をしのび、苦痛にこらえているお前も、また立....
古典竜頭蛇尾」より 著者:太宰治
に於いて、純日本作家と呼ぶべきである。 日本文学は、たいへん実用的である。文章報国。雨乞いの歌がある。ユウモレスクなるものと遠い。国体のせいである。日本刀をき....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
いう道学者は、目がフシ孔で、自分の目では何を見ることもできない人だ。 口に一死報国、職域報国を号令しつつ腐敗堕落無能の極をつくしていた軍部、官僚、会社の上ッ方....
発明小僧」より 著者:海野十三
…イエその、つまり浅間しさですよ。出来ます、出来ます。立派に出来ます。社長さんが報国の精神さえあればですよ。もし無いというのなら、私の発明になる時計じかけの毒瓦....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
数行啼と題したり。披けば紅葉いくひらか机上に翻りぬ。葉の上に題したる詩に、只知君報国満腔気、泣対神州一片秋の句ありき」としてあり、十八年九月十三日の条にも、「朝....
世界の裏」より 著者:国枝史郎
の祖として、その兵術を学んだ、曠古の名将にして、しかも、大政治家、加うるに、尽忠報国、至誠そのものの如き、真人間のハンニバルが出て、国力を恢復しようとした。しか....
楠公夫人」より 著者:上村松園
を話されたので、私は楠公夫人の偉大なる人格に敬服しているところでもあり、一は彩管報国の念やみ難いものを抱いていた矢先だったので、即座に承諾したのであった。私は昭....
四条通附近」より 著者:上村松園
ても、あの頃の人たちの優しい姿を描き、それを現今の人に見て貰うのも、ひとつの彩管報国なのではなかろうかと思っている。....