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「場内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

場内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
、ピストル強盗を捉えたのは、この上もない満足だと云う。 ――その時ひっそりした場内に、三度《さんど》将軍の声が響いた。が、今度は叱声《しっせい》の代りに、深い....
或る女」より 著者:有島武郎
ないのですから、日本の文明はまだなかなかのものです。僕たちはこの地に着くと、停車場内の化粧室で髭《ひげ》をそり、靴《くつ》をみがかせ、夜会に出ても恥ずかしくない....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
》からした。仁右衛門は笠井を睨《にら》みながら見送った。やや暫《しば》らくすると場内から急にくつろいだ談笑の声が起った。そして二、三人ずつ何か談《かた》り合《あ....
星座」より 著者:有島武郎
思われた。 駅夫《えきふ》が鈴を鳴らして構内を歩きまわりはじめた。それとともに場内は一時にざわめきだして、人々はひとりでに浮足になった。婆やはもう新井田の奥さ....
親子」より 著者:有島武郎
のように冴えていた。一同は言葉少なになって急ぎ足に歩いた。基線道路と名づけられた場内の公道だったけれども畦道をやや広くしたくらいのもので、畑から抛り出された石こ....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
、文墨の交がある位で、ちょっと変った面白い人で、第三回の博覧会の時でしたかに、会場内の厠の下掃除を引受けて、御手前の防臭剤かなんかを撒かしていましたが、終には防....
わがまま」より 著者:伊藤野枝
とそこのベンチに荷物を投げるように置いた。まき子と安子はうれしそうに荷物をかけて場内を見まわしている。 「チョイと、今度はいつに出るの、まだよほど時間があるかし....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
入って見ると、こはいかに、と驚くにさえ張合も何にもない。表飾りの景気から推せば、場内の広さも、一軒隣のアラビヤ式と銘打った競馬ぐらいはあろうと思うのに、筵囲いの....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
なりたまいて後は、わが寂しがるを慰めむとや、伯母上は快よく日ごとに出だしたまう。場内の光景は見|馴れて明に覚えたり。 土間、引船、桟敷などいうべきを、鶉、出鶉....
競馬」より 著者:犬田卯
は穴をねらっての主催者側の作戦であることは分り切ったことだが、それが図に当って、場内は刻一刻熱狂してきつつあった。 仙太もその空気に捲き込まれ、しばらくの間は....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
が、そのまま、腰に瓢箪でもつけていそうな、暖簾も、景気燈も、お花見気分、紅い靄が場内一面。舞台は、切組、描割で引包んだ祇園の景色。で、この間、枝ぶりを見て返った....
西航日録」より 著者:井上円了
日、晴天。風やや暖かなれば、昼食後、汽車に駕してウォータールー古戦場を訪う。停車場内に宿引きあり、強売あり。強売者は一種の乞食にして、絵葉書の類を強売するなり。....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
というところに、大きな課題があるといわなければならぬと思うのであります。(拍手。場内騒然) 〈司会〉会場が大へんそうぞうしゅうございまして、お話がききたい方の耳....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
は上院議長―副大統領バークレー氏更には下院議長にも会う機会があったが、上院では議場内を通ってその後方に席を与え、先ず議長が一々我々を紹介し歓迎の辞を述べ、更に多....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
た。留置場はまさに呉越同舟、敵も味方も一しょくたにされていたが、そのおかげで留置場内で話がまとまり、争議が解決したのだからケッ作だ。青木署長もなかなか思い切った....