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場銭
「場銭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
場銭の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
ように、無雑作に四辺に取り散らされてあった。 「おおおおお侍さん何うしたんだい。
場銭は取らねえ。お坐りなせえ。さて小林九兵衛の旦那、ようこそおいで下さいやした。....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
あるし宿ッてもナニ支那人が自分では遣らぬ皆日本の博徒に宿を借して自分は知らぬ顔で
場銭を取るのだ
場銭を、だから最うスッカリ日本の賽転で狐だの長半などを遣て居るワ(....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
いものはない。
いいお天気なのに道が悪い。昼から隣にかもじ屋さんが店を出した。
場銭《ばせん》が二銭上ったと云ってこぼしていた。昼はうどんを二杯たべる。(十六銭....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
で、打連れて本堂に引返してみると、こは如何に。今まで山のように積んであった寺銭も
場銭も盆|茣蓙も、賽目までも虚空に消え失せて、あとには夥しい砂ほこりが分厚く積っ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
と云う声に驚きましたが、旅魚屋の傳次は斯う云う事には度々出会って馴れて居るから、
場銭を引攫って逃出す、庄吉も逃出し、眞達も往く処がないから庫裏から庭へ飛下り、物....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
れど、主人のものじゃ。引負をさせてまで、勘定を合わしょうなんど因業な事は言わぬ。
場銭を集めて一樽買ったら言分あるまい。代物さえ持って帰れば、どこへ売っても仔細は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
リとはね起きた六尺ゆたかの壮漢、 「こいつら、ふざけやがって……」 盆ゴザも、
場銭も、火鉢も、煙草も、手あたり次第に取って海へ投げ込む大荒《おおあ》れの勇者が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
本《もとで》を貸して洛北岩倉村の賭場へ推《お》しやろうとするのに、一方の野郎は、
場銭を一袋かつぎ込んで、おれに使えと言わぬばっかりだ。人間、運のいい時はいいもの....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
し、随分、なまけ者になっちゃったわ。特別にして貰ってるけれど、いくらなんだって、
場銭を出す時なんか、おかみさんの前に、顔が挙げられやしない。みんなにも、極りが悪....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
、とただ怒鳴った。 「野郎」と峰吉はいよいよ怒り、 「さては野郎賭場を荒らし、賭
場銭さらいに来やがったな!」 ここで嘲笑い毒吐いた。 「赤尾の林蔵は若いに似合....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
。 「私今日は妹を連れて活動見たのよ、自腹だから、スッテンテンよ、かせがなくちゃ
場銭も払えない。」 十子は汚れたエプロンをもう胸にかけて、皆にお土産の甘納豆を....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
へえ、人も二、三人斬りました、が、それよりも、こともあろうに賭場を荒しましてね、
場銭あらかた、その上に寺箱まで、と言っても御存じはねえでしょうで、とにかくゴッソ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
へえ、人も二、三人斬りました、が、それよりも、こともあろうに賭場を荒しましてね、
場銭あらかた、その上に寺箱まで、といってもご存じはねえでしょうが、とにかくゴッソ....