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場面
「場面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
場面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
》」を読んだり、造花の百合《ゆり》を眺めたりしながら、新派悲劇の活動写真の月夜の
場面よりもサンティマンタアルな、芸術的感激に耽《ふけ》るのである。
桜頃《さく....
「或る女」より 著者:有島武郎
れねばならぬような間柄《あいだがら》になっていた。こういう場合葉子がどれほど恋の
場面を技巧化し芸術化するに巧みであったかはいうに及ばない。木部は寝ても起きても夢....
「或る女」より 著者:有島武郎
復活」を見物しました。そこにはキリスト教徒として目をそむけなければならないような
場面がないではなかったけれども、終わりのほうに近づいて行っての荘厳さは見物人のす....
「星座」より 著者:有島武郎
復習したのは、アーヴィングの「スケッチ・ブック」の中にある、ある甘ったるい失恋の
場面を取りあつかったもので、渡瀬がこの前読んで聞かせた時には、くだらない夢のよう....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
。その中でもまたおもしろかったのは道化た西洋の無頼漢が二人、化けもの屋敷に泊まる
場面である。彼らの一人は相手の名前をいつもカリフラと称していた。僕はいまだに花キ....
「親子」より 著者:有島武郎
の悪い立場にあった。その代わり、彼は生まれてはじめて、父が商売上のかけひきをする
場面にぶつかることができたのだ。父は長い間の官吏生活から実業界にはいって、主に銀....
「聖書」より 著者:生田春月
巻をささげて、少し首を入口の方へふり向けてロセッティを見ていた。この頗る冥想的な
場面に女中さんの紅くふくれた頬が例の階段上の弾奏を先き触れにして現れた、と思うと....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
が、今日の人間には思い及ばぬことである。純学術的問題でさえ、理論闘争で解決し難い
場面を時々見聞する。絶大な支配力のない限り、政治経済等に関する現実問題は、単なる....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
特に妙である。が、当時梨園に擢出た、名優|久女八は別として、三崎座なみは情ない。
場面を築地辺にとればまだしもであったと思う。けれども、三崎町が事実なのである。 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、先方からこちらへ来て貰うことに致そう。そうすれば爺やも久しぶりで御夫婦お揃いの
場面が見られるというものじゃ。まさか夫婦が揃っても、以前のように人間臭い執着を起....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
方がかえって興味があるように思われる。数十巻連続物などになると、自ずと筋の上にも
場面の上にも同じようなものが出来て、その結局はどれもこれも芽出たし/\の大団円に....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
りなしに耳に這入ってくる。それはまた、足をむずむず歩く。足は、行きたい、そういう
場面が見られる処へ行きたいという慾望でぶるぶる顫える。手を這う。手は殺したい慾求....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
密の境を探り得たのは、潜に大なる誇りであった。 が、ものの本の中に、同じような
場面を読み、絵の面に、そうした色彩に対しても、自から面の赤うなる年紀である。 ....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
たが、いつ押しかけて来るか分らないので、何時も用意して対峙すると云った様に深刻な
場面がつづいた。その中に六月五日に所謂暁の手入というのがあって第一次共産党事件の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に努力すべき事もちろんである。しかし如何に臣民が協調に努力するも必ず妥協の困難な
場面に逢着するものである。それにもかかわらず総て臣民の間に於て解決せんとするが如....