場馴れ[語句情報] » 場馴れ

「場馴れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

場馴れの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
柄をあらわすつもりで、すぐに駈けつけて来た。相手は牢抜けの大物であると云うので、場馴れない彼等は少しく逆上《のぼ》せ気味で、なんの詮議もなしに召捕ろうとしたので....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
さんはひと膝ゆすり出て、まず一座の人々の顔をしずかに見まわした。その態度がよほど場馴れているらしいので、わたしも一種の興味をそそられて、思わずその人の方に向き直....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
しながら、待たせてあった証人小林定次郎を呼び入れた。定次郎は日に焼けた真黒な顔に場馴れのしない不安そうな顔でオズオズ這入って来た。 判事は彼に宣誓をさせた後、....
紫の壜」より 著者:豊島与志雄
で、店内は、スタンドの前に椅子を並べ、ちょっとした摘み物にありふれた酒類ばかり。場馴れのした弓子の挙措が、水際立って目につくような、そういうけちな酒場だ。 私....
文人囲碁会」より 著者:坂口安吾
三四級というところだが、彼らは碁と将棋は違っても盤面に向う商売なのだから、第一に場馴れており、勝負のコツは、先ず相手を呑んでかゝることだという勝負の大原則を心得....
南国太平記」より 著者:直木三十五
った。二人の間に格段の相違があればとにかく、互角か、互角に近かったなら、それは、場馴れているとか、いないとかの問題でなく、自分の命を捨ててかかった方が勝であった....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
に、黒い野獸のように七八人の男たちが鬪つている。聲を立てないのは、そのような事に場馴れている者ばかりである證據だ。仲間同志の爭いに、他の者を卷き込んだり、それを....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
誰だろうか) 又八は頻りと考えてみたが思い当る者がない。けれどこういうところに場馴れない又八ではないし、またこういう雰囲気の中に入ると、彼の頭のつかい方や身ご....