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「堵列〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

堵列の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅愁」より 著者:横光利一
思い出すのだった。一ヵ所の戦争はそこだけで鎮る筈もない。地表を蔽った武器の爆薬の堵列した進行のさま、鉄、石炭、石油の獲得、も早や後へは退けぬ、せり合う戦備の雲行....
列のこころ」より 著者:宮本百合子
ず、列は何かの程度でそれがふだんの状態ではないという性格をもっている。行進したり堵列したり、様々の列は、儀式の場合にもつくるものである。様式化した人間群の動かし....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
。眼の円い労働者たち。脚の太い駄馬の下を潜って遊び狂う子供らの群。蒼いアウク灯の堵列。鎖の音。汽笛。マンドリンで「君が代」を奏しながらH丸の下で投げ銭を待つ伊太....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
つくと、この機を逃さず珍種日本人を見学せばやとあって、黒土道の両側に土着の人民が堵列している。逸早く私たちの来ることを知って、小学校の先生が学問の一部として生徒....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
の垂幕を背景にあちこちに近代的光輝を放っている新鋭の自動車のあいだを、私達は全員堵列礼に臨む東洋艦隊の艦長夫妻のように見て廻った。 アルプス国境防備兵のように....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
裏町では、毎日、窓から窓へ、夥しい洗濯物の陳列会が開催された。 泥柳が、岸に堵列して、晴天を祝っていた。 私は、|溜息の橋の下に、ゴンドラを流して、ヴェニ....
原爆詩集」より 著者:峠三吉
車のサイレンがはためき 二台 三台 武装警官隊のトラックがのりつける 私服警官の堵列するなかを 外国の高級車が侵入し デパートの出入口はけわしい検問所とかわる ....
墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
ファサート》を持った王宮の前庭には、それを、三方から囲うようにして、数万の人民が堵列していた。手に手に緑と藍と白のリストリアの小さな国旗を持ち、謁見式への自動車....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
分以上も遅れて京城へ着いた。駅のフォームに婦人団体、女学生団などが、二、三百人も堵列している。これは、支那の前線から帰ってきた看護婦たちを出迎えているのだ。私た....
三国志」より 著者:吉川英治
のような豪壮|絢爛な軍隊を見たこともなく、曹操の顔も知らない西涼の兵隊は、途々に堵列して、 「あれは何だろ?」 「あれが曹操か」 などと、物珍しげに、指さし合....
三国志」より 著者:吉川英治
見れば、彼の兵は、列の真っ先に、白錦襴で蔽いをした柩を高々と担っている。門外に堵列していた五百余人の部将や士卒はびっくりした。葬式が出てきたと思ったからである....
三国志」より 著者:吉川英治
なしと思うての無礼か、呉に剣なしと侮っての所業か」と、大喝を加えた。 すると、堵列の群臣も、声をあわせて、 「呉国三代、まだ他国に屈したことはない。しかるに、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
おいて。 葬儀は、衣笠山の等持院でいとなまれた。勅使の差遣、五山の僧列、兵仗の堵列、すべて、儀式の供華や香煙のさかんだったことはいうまでもない。 尊氏は、五....