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塗り籠め
「塗り籠め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
塗り籠めの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
のを、早う持って来い持って来い!」
と、呼べど、叫けべど、返事もなく、もとより
塗り籠めの中、火事場の騒ぎさえ、ひびいても来ず、しんかんと、ひそまり返っているま....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
がかったお化粧でホノボノと隈取って、ダイヤのエース型の唇を純粋の日本紅で玉虫色に
塗り籠めている……」 「ハハハ。どうも細かいですなあ」 「女中がソウ云いおったの....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
鬱積がいまここに火を噴くのだ。人間だとて同じことだ。この五百年の間に皮相な慾望で
塗り籠められた人間の久遠の本能慾が、どうして鬱積せずにいるものぞ。それを担って生....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
受けておられたほどなのである。 ことむずかしくいえば、土牢は塗籠で、すなわち“
塗り籠め”――壁ばかりな部屋ということの訛伝であろうか。 それにせよ、通い戸の....