塗壁[語句情報] » 塗壁

「塗壁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

塗壁の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
《へや》は地面の上の穴倉みたような所で、四方共|頑丈《がんじょう》な建物だの厚い塗壁だのに包《かこ》まれて、縁の前の小さい中庭さえ比較的安全に見えたけれども、周....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、最もすぐれた浜屋というのが、塗りごめの戸袋壁に、夜目にもしるきほどの屋号を黒い塗壁に白く抜いている。この浜屋――というのが、以前から問題の、この中に覆面の怪物....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
通る赤服の岩谷天狗松平氏を見掛けた記憶がある。銀座二丁目辺の東側に店があって、赤塗壁の軒の上に大きな天狗の面がその傍若無人の鼻を往来の上に突出していたように思う....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
キのかくしから何やら書きつけをとり出して、御領地内の錠前金具ことごとく破損仕り、塗壁も剥落仕り候云々という、ドイツ人の管理人がよこした滑稽な手紙を読み上げた。 ....