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「塗板〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

塗板の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
ある。 鰐口は講堂での出来は中くらいである。独逸人の教師は、答の出来ない生徒を塗板の前へ直立させて置く例になっていた。或るとき鰐口が答が出来ないので、教師がそ....
永日小品」より 著者:夏目漱石
あった。明《あ》かるい方を背中にした三十人ばかりの小供が黒い頭を揃《そろ》えて、塗板《ぬりばん》を眺めていると、廊下から先生が這入《はい》って来た。先生は背の低....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
。古本屋から洋服が出て来る。鳥打帽が寄席《よせ》の前に立っている。今晩の語り物が塗板に白くかいてある。空は針線《はりがね》だらけである。一羽の鳶《とび》も見えぬ....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
てられた時に、分らない訳《やく》を好い加減につけるだけであった。数学はできるまで塗板《ボールド》の前に立っているのを常としていた。余のごときは毎々一時間ぶっ通し....
図書館」より 著者:宮本百合子
は病院のような、役所のような燻んだ雰囲気である。婦人閲覧者のかり出しぐちは、別に塗板がかけられて、一人専任がいた。これは元のとおりである。 きょうもまた、古い....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を劈《つんざ》いてやりたいほどに憎らしくなる。 「エイ!」 といって、鎧櫃の前の塗板の柔らかそうなところへ勢い込んで槍を立てると、難なくブツリと入りました。 ....
白い壁」より 著者:本庄陸男
ろ」「何にいッ」と捕手《とりて》が机の上に跳ねあがって大河内を追っかけはじめた。塗板の下に集まった一かたまりは、べい独楽《ごま》一つのために殴り合いをはじめ、塗....
三枚続」より 著者:泉鏡花
、)と高慢なことをいいながら、背伸をして、西洋造の扉の上に、鶏卵色の壁にかかった塗板を真直に懸直し、そのまま閉ってる扉を開けて、小腰を屈めて診察所へ入った。 ....
黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
出来る(3)。 「各般ノ書籍ヲ飜譯編輯シ、各般ノ器械ヲ備具ス。即チ……懸圖・模範塗板ヲ用ヒ、……(傍点は小倉)」 (1)今の東京教育大学の前身 (2)今の東京大....