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塞翁
「塞翁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
塞翁の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
な Agnodice の世話なんだから大変|儲《もう》かった。ところが人間万事|
塞翁《さいおう》の馬、七転《ななころ》び八起《やお》き、弱り目に祟《たた》り目で....
「え゛りと・え゛りたす」より 著者:辻潤
年な宿望が達せられたわけだ――しかも自分のと名のつく金でだ――まったく人間万事|
塞翁《さいおう》が馬であると、とりあえず喜んで見たのだがひるがえって考えると少か....
「竹青」より 著者:太宰治
農夫は憐れに思った様子で、懐から財布を取出しいくらかの金を与え、 「人間万事|
塞翁の馬。元気を出して、再挙を図るさ。人生七十年、いろいろさまざまの事がある。人....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
越えなばと思いし峯に来てみればなおゆくさきは山路なりけり です。「人間万事|
塞翁」です。よいことがあったかと思うと、その蔭にはもう不幸が忍び寄っているのです....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
を証明する。 支那の馬譚で最も名高きは、『淮南子』に出た人間万事かくの通りてふ
塞翁《さいおう》の馬物語であろう。これは支那特有と見えて、インドを初め諸他の国々....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
へ転がり落ち、負け籤《くじ》ばっかり引いたかと思うと、今度は恋人の桔梗様と逢う。
塞翁《さいおう》が馬っていうやつさな」微笑したいような気持ちになった。「それにさ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》いになるものだかわからねえ、また何が間違えになるものだかわからねえ、人間万事|
塞翁《さいおう》が馬よ、馬には乗ってみろ、人には添ってみろだ」 その途端に、兵....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
彼は未練らしく土穀祠に帰り、翌日は眼のふちを腫らしながら仕事に出る。 けれど「
塞翁が馬を無くしても、災難と極まったものではない」。阿Qは不幸にして一度勝ったが....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
らぬ存在となった。窮余の一策としてやむにやまれず設けたものが今日これだ。人間万事
塞翁が何とやら、うまいことを言ったものだと思う。 また私はこの牧場経営で、二年....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
ず今日の日記に書かん初霰 雪除けや外で受け取る新聞紙 流れ水流れながらに凍りけり
塞翁の馬で今年も暮れにけり 雪空に星一つあり枯木立 枯葉みな地に抱れんとて地へ還る 〔昭和二十九年版遺稿集より〕....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
の家で残余《のこり》の小判を呑んでいる女を突きとめることができたとは、人間万事|
塞翁《さいおう》が馬、何からいい蔓《つる》をたぐり当てるか知れたものでない。 ....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
吸の具合を、彼の高座を知らない後学の人たちに聴かせてあげることができる。人間万事
塞翁が馬とは、けだしこのへんのことだろう。その頃私の吹き込んだレコードはニットウ....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
―僕の不倶戴天《ふぐたいてん》の敵だ――を東洋人は率直に言ってのける。 曰く「
塞翁《さいおう》が馬」、曰く「盧生之夢《ろせいのゆめ》」、曰く「世短意常多」と。....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
何物かがあったのではなかろうか?──なあに、困るときはお互いさまですよ。人間万事
塞翁の馬、あなただって今に成功しますよ。私も落ちぶれることがないとも限らない。ま....