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「塩屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

塩屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
病む子の祭」より 著者:新美南吉
いこ》がやってきますよ。 三男 うそだい。おはやしなんかここまできやしないや。塩屋さんとこまできて、あそこからまた帰っていっちゃうんだ。ぼく去年ついてきたから....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
遑《いとま》がない。 竜之助の落ちて行く方面は、日高川に沿うて四十余里の屈曲を塩屋の浦まで出て、船でどちらへ行くか、または高野領《こうやりょう》を経て西国筋《....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りです、地図で見れば、ちょうどこの船のあるところは、磐城平《いわきだいら》に近い塩屋崎というところの沖に当りますが、ここにいては東西南北みんな海で陸地は見えませ....
東上記」より 著者:寺田寅彦
して新聞売の声後になる。右には未だ青き稲田を距てて白砂青松の中に白堊の高楼|蜑の塩屋に交じり、その上に一抹の海青く汽船の往復する見ゆ。左に従い来る山々|山骨黄色....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
。肩の辺に散っている桜の花弁を、手で払いながら貝十郎は歩いた。(京一郎という男は塩屋の伜だ。……昔の塩屋と来た日には、盛大もない家であったが……)人気がなくても....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
。オギャーと産れたその時から夜鷹商売をするものはねえ」 「妾は播州赤穂産れ。家は塩屋でござんした」 「何、赤穂の塩屋だって? ふうむ、こいつは聞き流せねえ。とこ....
法然行伝」より 著者:中里介山
をかきたてて行くうちに、道路の危険を慮《おもんぱ》かって、宇津宮弥三郎入道蓮生、塩屋入道信生、千葉六郎大夫入道法阿、渋谷七郎入道道遍、頓宮兵衛入道西仏等の面々今....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
しょう。 産額で一番大きなものの一つは団扇であります。丸亀市がその産地で、特に塩屋はその中心であります。年額は三百万円を超えこれに携る工人は三千人と称します。....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ょ」 「一里ぐらい、何度往き来したって……」 話しながら行くうちに、城下端れの塩屋の軒で、塩と子猪の肉とを交換していた牢人ていの男が後からのそのそ追いついて来....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ていた久米内なのだ。 「柳斎どの。くわしいことは、あとで申しあげる。道をかえて、塩屋ノ磯へ急いでください」 「いや、国府川の川ぐちに、島脱けの舟をつながせてある....
私本太平記」より 著者:吉川英治
てよと思うていたら、いつか旅路に出ていたのか」 開いてみる。 ……須磨、明石も塩屋のけむりのみにて、冬ざれ、うら淋しうは候へど、汀々、千鳥の賑はひをかしくて、....