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塩山
「塩山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
塩山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪の白峰」より 著者:小島烏水
ければ、涼しい名もない、やさしい名もなければ、威厳ある名もない。 自分は昨年|
塩山《えんざん》の停車場で、白ペンキ塗の広告板に、一の宮郷銘酒「白嶺」と読んで、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
林寺と申すのはいずれでござりましょうな」 「恵林寺は、これを真直ぐに進んで行き、
塩山駅へ出で、再び尋ねてみられるがよい、大きな寺ゆえ、直ぐに知れ申す」 「それは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ものですから」 「江戸の方へお帰りでございますか」 「左様――江戸を出て、甲州の
塩山にちょっと知合いがあるものですから、そこへ尋ねて行きましたが、その人に会えず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「よく知っている――」 「故郷のことですものを」 「故郷とは?」 「しおの山とは
塩山《えんざん》のこと、差出《さしで》の磯はわたしの故郷八幡村から日下部《くさか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「八幡村?」 竜之助は何をか思い当って、 「八幡村というのは、石和《いさわ》と
塩山《えんざん》に近いところではないか」 「左様でござんす、左様でござんす、あち....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
からのお客というのを途中で迎えて、それを案内してあの辺の名所を見物し、その帰りに
塩山《えんざん》の湯にでも浸《つか》ってみるも一興であろう」 「左様、それではひ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
一 武州沢井の机竜之助の道場に、おばけが出るという噂《うわさ》は、かなり遠いところまで響いておりました。 ここは
塩山《えんざん》を去ること三里、大菩薩峠のふもとなる裂石《さけいし》の雲峰寺《う....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
心がけていたですよ、お松さん。そうして、まずこれから上へ登って、大菩薩を越えて、
塩山へ行くと恵林寺というので慢心和尚さんが、わしを待ってて下さる、あそこで何か彫....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 石和で腹をこしらえた米友は、差出《さしで》の磯や日下部《くさかべ》を通って
塩山《えんざん》の宿《しゅく》へ入った時分に、日が暮れかかりました。 「もし、そ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
山へも逃げず、里へも逃げず、首に鎖と縄を引張ったまま只走《ひたばし》りに走って、
塩山《えんざん》の恵林寺《えりんじ》の前へ来ると、直ぐにその門内へ飛び込んでしま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たり、火の出るような働きです。ここの手を切られると、水は忽ち日下部《くさかべ》や
塩山《えんざん》一帯に溢れ出す。ここの手だけは死力を尽しても防がなければならない....
「女の話・花の話」より 著者:上村松園
といったような風情は、なんともいえない幽静な趣きでした。 この花の寺の後ろに小
塩山という山がありますが、これが謡にある「小塩」です。その謡の文句によりますと、....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
ぬところでも捨てがたい趣きを見せていた。 長いトンネルを出ると初鹿野、ここから
塩山までの間に白峰は見えるはずだ。席を左に移して窓際に身をピッタリ。 果然、雪....
「山道」より 著者:中里介山
大正十何年の五月、甲斐《かい》の国の
塩山《えんざん》の駅から大菩薩峠《だいぼさつとうげ》に向って馬を進めて行く一人の....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
いて、若し西沢の遡行がむずかしい場合には釜沢入りを決行しようということになった。
塩山駅で下車すると案の如く空は雲切れがして程なく晴れそうな気配だ。いつも五月の秩....