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塩魚
「塩魚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
塩魚の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河明り」より 著者:岡本かの子
仲に立つ旨を云い遣ると、店員からは案外喜んだ承諾の返事が来て、但、いま船は暹羅の
塩魚を蘭領印度に運ぶために船をチャーターされているから、船も帰せないし、自分も脱....
「雁坂越」より 著者:幸田露伴
三を打った。 何で打たれても打たれて佳いというものがあるはずは無いが、火を見ぬ
塩魚の悪腥い――まして山里の日増しものの塩鯖の腐りかかったような――奴の※の裂目....
「生活」より 著者:林芙美子
みたいと思う。からすみも好きだけれども、これも高い。うにはそんなに好きじゃない。
塩魚が好き、
塩魚を見ると小説を書きたくなる。何か雰囲気があるから好きだ。巴里《パ....
「物理学の応用について」より 著者:寺田寅彦
問題があるが、これもいわゆる魚視界と名づける光学上の問題が多少関係して来る。また
塩魚類|鰹節の乾燥とか寒天の凍結とかいう製造方面の事柄にも物理学応用の範囲は意外....
「土佐の地名」より 著者:寺田寅彦
mに変るのは普通だからこれは同じものらしい。 仁淀 坪井博士はチャム語「ニオト」
塩魚。仁淀川と
塩魚は縁が薄いが材木とは縁が深い。 越知 「オチ」は水の渦を巻く義....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ほどの困窮も、一般に冬の食料として蓄えることの出来るチイズや、塩バタや、塩肉や、
塩魚や、ベイコンによって、緩和されるのである。穀物の不足によりもっとも困窮する時....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
道に沿い、行儀の悪い歯ならびのように、苔の生えた板廂が軒を並べていた。 くさい
塩魚を焼くにおいがどこかでする。午ごろの陽ざしが強い、不意に、一軒のあばら屋のう....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
はない。莚を解き、桐油びきの紙を解いて伊織が―― 「これは粟、これは小豆、これは
塩魚――」 と、幾つもの袋をならべ、 「先生、これだけあれば、ひと月やふた月、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ここに范蠡という越の忠臣があった。主君の囚われをかなしみ、苦心さんたん、身を
塩魚売りにやつして、ついに呉城の禁獄へ忍びこみ、魚の腹に一片の密書をかくして獄へ....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
出そうとしているのを知って、わびしかった。 くろだい 隣の嫁が里帰りの土産に
塩魚をくれた。くろだいの生きのいいのを上手に塩してある。さっそく昼飯にいただこう....