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填充
「填充〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
填充の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
た! そして石炭の運賃はトン五円であった! ありとあらゆるすき間は石炭をもって
填充《てんじゅう》された、保険マークはいつも波が洗って、見えなかった。そして、糧....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
、すなわち刹那なるものが立て得らるるであろう。しかし事実として時間は意識をもって
填充せられている。時間の推移とは意識現象が一の統一より他の統一へと移り行く過程で....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
の空虚は、忽然と彼女を出現させた……。 場所は空虚を許容しない。全部崩壊か空虚
填充があるのみである。――幻覚を以て譬うれば、長い不在の折など、自分が日常坐り続....
「渡舟場」より 著者:豊島与志雄
かが崩壊したあとの空虚、おぼろげに理解され痛切に感ぜられるこの空虚は、如何にして
填充したらよかろうか。 俺は憤怒に似た熱情で、無言の態度を守り通した。誰が何と....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
はない。ただ外方より見て見ることが出来ないだけである。実際はその果の内部に小花が
填充しているのである。すなわちその花序は閉頭総状花である。言葉を換えていってみれ....
「寒中滞岳記」より 著者:野中至
く、また風雨計の要部を蔽《おお》う所の硝子板《がらすいた》紛砕して、内部に氷雪|
填充《てんじゅう》し全くその用を為《な》さざるに至りしかば、更に大に楽みを殺がれ....