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「境地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

境地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
性急な思想」より 著者:石川啄木
自分が従来服従し来《きた》ったところのものに対して或る反抗を起さねばならぬような境地(と私は言いたい。理窟《りくつ》は凡《すべ》て後から生れる者である)に立到り....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
は、その弱さから来る自分の醜さをも悲惨さをも意識しないが故に、その人はそのままの境地に満足することが出来よう。偽善者は不幸にしてただ弱いばかりでなく、その反面に....
転機」より 著者:伊藤野枝
自分にとって大切なこととしていた「自己完成」ということが、どんな場合にでもどんな境地においても、自分の生活においての第一の必須条件であるという事は、私にはだんだ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ついて来て、ポツリポツリと言葉を切るようになりました。 『あなたは、こんな神聖な境地で立派な御修行、私などはとても段違いで、あなたの足元にも寄りつけはしませぬ…....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
肉感肉慾の誘惑にかかった魂は、終にその奴隷とならずんば止まぬ。彼は到底清純無垢の境地に安住し得ない。彼の望むところは、お馴染の魔窟であり、悪習慣である。友は友を....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
ない。虚心坦懐、去るものを追わず、来るものは拒まずという、未練も執着もない無碍な境地が私の心である。それ故私の趣味は常に変遷転々として極まるを知らず、ただ世界に....
作画について」より 著者:上村松園
年に描いたもので、文展に出品したものであります。 あの焔を描くと、不思議と私の境地もなごやみまして、その次に描いたのが「天女」でした。 これは焔の女と正反対....
簡潔の美」より 著者:上村松園
その静かで幽かなうちに強い緊張みのある咽び顫うような微妙さをもつのは能楽唯一の境地で、そこは口で説くことも筆で描くことも容易に許されぬところだと思います。 ....
女の話・花の話」より 著者:上村松園
便な土地ですから、めったに行けるところではございませんが、花はほんとうに幽邃で、境地はいたって静かですし少しも雑沓などは致しませんから、ゆっくりした気もちで半日....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
す。また、図案の会、陶磁器の会、彫刻の会なども見て置きます。 絵三昧の境地 絵筆を持って五十年、今の私は筆を持たない日とてはありません。何の雑念もな....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
僧堂で無念無想の境に静座しているのも、画家が画室で端座しているのも、その到達する境地はひとつである。 墨をすり紙をひろげて視線を一点に集めて姿勢を正せば、無念....
苦楽」より 著者:上村松園
神澄み、心和やかにして、一片の俗情さえも、断じて自分を遮りえないという、こういう境地に辿りつかないでは、うそだと思います。 四 苦しみを苦しみと感じ....
今日になるまで」より 著者:上村松園
なって、それが悉く芸術に浄化せられて筆を持てば、真に念頭に塵一つとどめず絵三昧の境地に入れます。 人間の一代は、実に舟に乗って旅をするようで、航程には雨もあれ....
芸術三昧即信仰」より 著者:上村松園
いる。そして又、それがどんな形になって来たところで己れの打ち込んで行く己れ自身の境地があったら、それは宗教と呼んでもいいと思っている。これが間違っているかどうか....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
何れにせよ事実上三軍にわけながら、その統一運用に不充分であった事がナポレオンが国境地方に於て若干の好機を失った一因となっており、統一運用のためには国軍の編制が合....