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墓参
「墓参〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
墓参の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
行って大村に会っちゃ下さらない?」
「そうねえ、わたしも明後日ならば、ちょうどお
墓参りをする次手《ついで》もあるし。……」
広子はうっかりこう言った後《のち》....
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
。僕はもう半年ほど前に先生の愛読者のK君にお墓を教える約束をしていた。年の暮にお
墓参りをする、――それは僕の心もちに必ずしもぴったりしないものではなかった。
「....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
――これもまだ小学校にいた時分、彼は一人母につれられて、谷中《やなか》の墓地へ
墓参りに行った。墓地の松や生垣《いけがき》の中には、辛夷《こぶし》の花が白らんで....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
えている。
四
僕は今年の三月の半ばにまだ懐炉を入れたまま、久しぶりに妻と
墓参りをした。久しぶりに、――しかし小さい墓は勿論《もちろん》、墓の上に枝を伸ば....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
た、土産ものを持って、主税が真砂町へ出向くと、あいにく、先生はお留守、令夫人は御
墓参、お妙は学校のひけが遅かった。 二十六 仮にその日、先生なり....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
の桑をやってしまうから」 「いや別にどこへ来たというのでもないです。お祖父さんの
墓参をかねて、九十九里へいってみようと思って……」 「ああそうかい、なるほどそう....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
出さむ者には、賭物として金一円を抛たむと言いあえりき、一夕お通は例の如く野田山に
墓参して、家に帰れば日は暮れつ。火を点じて後、窓を展きて屋外の蓮池を背にし、涼を....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
が叶ったんです。 そして、今日も、夫婦のような顔をして、二人づれで、お稲さんの
墓参りに来たんです――夫は、私がこうするのを、お稲さんの霊魂が乗りうつったんだと....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
も分らぬ。その墓地の図面と、過去帳は、和尚が大切にしているが、あいにく留守。……
墓参のよしを聴いて爺さんが言ったのである。 「ほか寺の仏事の手伝いやら托鉢やらで....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
、ちょっと柄にない松島見物という不了簡を起して……その帰り道なんです。――先祖の
墓参りというと殊勝ですが、それなら、行きみちにすべき筈です。関屋まで来ると、ふと....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
んだが。 そうかと云って昨夜のような、杯盤狼藉という場所も困るんだよ。 実は
墓参詣の事だから、」 と云いかけて、だんだん火鉢を手許へ引いたのに心着いて、一....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、城跡の一|部に三浦一|族の墓が築かれましたので、私は自分の住居からちょいちょい
墓参をいたしましたが、墓の前で眼を瞑って拝んで居りますと、良人の姿がいつもありあ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
ございました。」 「はい。」 と、袖に取った輪鉦形に肱をあげて、打傾きざまに、
墓参の男を熟と視て、 「多くは故人になられたり、他国をなすったり、久しく、御
墓参....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
を云うが――(崇拝をしているから、先生と言う。)紅葉先生の作|新色懺悔の口絵に、
墓参の婦人を、背後の墓に外套の肱をついて凭掛って、熟と視ている人物がある。先生の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
チンに及ばず。 十一月一日、晴れ。甘利氏と同乗して墓地に至る。当日は年中一回の
墓参日にして、場内群集、墓前献花地に敷く。あたかもわが盆十三日のごとし。墓地の美....