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「墓碑銘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

墓碑銘の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明暗」より 著者:夏目漱石
けるんだって、大変大きなものを毎日少しずつ書いていらっしゃいます」 書家はその墓碑銘を書くのが目的で、わざわざここへ来たのだと下女から聴《き》かされた時、津田....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
らな」と天然居士はよほど雅《が》な名のように自慢する。迷亭は笑いながら「まあその墓碑銘《ぼひめい》と云う奴を見せ給え」と原稿を取り上げて「何だ……空間に生れ、空....
光と風と夢」より 著者:中島敦
ざ》な青年も、大悟徹底した高僧と似通ったものを有《も》っていた。平生、彼は自分の墓碑銘とすべき詩句をポケットにしのばせていた。「星影繁き空の下、静かに我を眠らし....
青春論」より 著者:坂口安吾
のしむほどの度胸はないし、過去などはみんな一片の雲になって、然し、スタンダールの墓碑銘の「生き、書き、愛せり」ということが、改めてハッキリ僕の生活になったのだ。....
中庸」より 著者:坂口安吾
。拙かりし生涯をかえりみれば、有終の美をとどめたものと云うべきであろう。余は余の墓碑銘を次の如くに記しておいた。 「中庸に敗る」....
死と影」より 著者:坂口安吾
新しく生きるためには、この一人の女を、墓にうずめてしまわねばならぬ。この女の墓碑銘を書かねばならぬ。この女を墓の下へうめない限り、私に新しい生命の訪れる時は....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
である。 悪夢は忘れるにかぎる。バカは死ななきゃ治らない、というのはその人間の墓碑銘としては、よく生きた、という意味に当っているかも知れない。バカでなかった人....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
して駈けよった。風雨にさらされてまっ黒になったその十字架には、からくも次のような墓碑銘が読めるのだ。 ――R・Kという女。一八八二年にこの島にて死す。夫に死な....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
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志士と経済」より 著者:服部之総
北蒲原《えちごきたかんばら》郡|新発田《しばた》町の豪商大倉|定七《さだしち》の墓碑銘を、頼山陽《らいさんよう》が頼まれて、起筆して曰く、 「余|嘗《かつ》て....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
あるし、二天記その他の諸書にも必ず載っているが、これは僕には呑みこめない。すこし墓碑銘的賛辞にすぎはしまいか。 御前試合というと、徳川期の吹上試合がすぐ考えら....