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墨水
「墨水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
墨水の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「悟浄出世」より 著者:中島敦
これより北の方《かた》、二千八百里、この流沙河《りゅうさが》が赤水《せきすい》・
墨水《ぼくすい》と落合うあたりに、庵《いおり》を結んでおられる。お前さんの道心《....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
小学校の頃父に呼びつけられて硯の墨すりをさされたことを思い出しました。たくさんの
墨水をつくります。お皿にあけてはすり、あけてはすりました。そうです。松の絵にこっ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
一日物語」その他を連載。 『小日本』紙上にて俳句を募集。その応募者のうちに把栗、
墨水、波静、梅龕、俎堂等の名を見出した事。 等。 さて句会は月に一会以上諸処に....
「向嶋」より 著者:永井荷風
にこうげつうく》」の名吟を世に残してより、明治に至るまで凡《およそ》二百有余年、
墨水《ぼくすい》の風月を愛してここに居《きょ》を卜《ぼく》した文雅の士は勝《あ》....
「申訳」より 著者:永井荷風
曜会会員中の誰かが之をなしたのでもあろうか。会員の中押川春浪黒田湖山井上唖々梅沢
墨水等の諸氏は既にこの世には居ない。拙著「あめりか物語」の著作権が何人の手に専有....
「煩悶」より 著者:正岡子規
を載せてる処はどうだ。閻魔舌の力持サ。古いネ。お話が古くなっていけないというので
墨水《ぼくすい》師匠などはなるたけ新しい処を伺うような訳ですが手前の処はやはりお....
「娘」より 著者:岡本かの子
一眼で判る。 対岸の隅田公園の桜は、若木ながら咲き誇っている。室子が、毎年見る
墨水の春ではあるが、今年はまた、鮮かだと思う。 今戸橋、東詰の空の霞の中へ、玉....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
いので、わたくしは初めての出掛けには、手に触れるがまま依田学海《よだがくかい》の
墨水二十四景を携えて行った。 長堤蜿蜒。経三囲祠稍成彎状。至長命寺。一折為桜樹....