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墾
「墾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
墾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
地積に、諸君は小作人として七十戸に近い戸数をもっています。今日になってみると、開
墾しうべきところはたいてい開
墾されて、立派に生産に役立つ土地になっていますが、開....
「星座」より 著者:有島武郎
ンベ》字トナッブ原野ですな。あすこに百町歩ほどの貸下げを道庁に願いでて、新たに開
墾《かいこん》を始めようというんです。今日来がけにちょっと道庁に寄っていただいた....
「雪後」より 著者:梶井基次郎
霜柱が光っていた。 ××というのは、思い出せなかったが、覇気《はき》に富んだ開
墾家で知られているある宗門の僧侶――そんな見当だった。また○○の木というのは、気....
「俊寛」より 著者:菊池寛
黄ヶ岳に遠いために硫黄の気がすこしもないことを知った。 彼は、そこを冬の間に開
墾し、春が来れば麦を植えようと思った。が、差し当っては、漁りと狩をするほかに、食....
「親子」より 著者:有島武郎
いほど動いていた。 彼にはそうした父の態度が理解できた。農場は父のものだが、開
墾は全部矢部という土木業者に請負わしてあるので、早田はいわば矢部の手で入れた監督....
「転機」より 著者:伊藤野枝
甘言にのせられて、それぞれ移住して、ある者は広い未開の地をあてがわれて、そこを開
墾し始めた。しかし、それは一と通りや二通りの困難ではなかった。長い間朝も晩も耕し....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
れはかの殺生石で有名な那須野ヶ原につづいているということであった。今日では大抵開
墾されてしまって、そこには又新しい村がだんだんに出来たが、僕の少年時代にはなるほ....
「競馬」より 著者:犬田卯
っ飛ばしてしまいそうにコバルト色の朝空にはじけた。 仙太は、でも神妙に山裾の開
墾地へ行って午前中だけ働いた。あとで女房から証跡を発見されてはいけないと無論考え....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
出てきた。「もともと、官有、いや、昔、殿様か何かの所有だったところを、ぼつぼつ開
墾して、その開
墾面積だけ登記しておいたもンだろうから……」 そう聞けばどうやら....
「瘤」より 著者:犬田卯
付金ひったくるにはもってこいだっぺで。」 事実、小学校を改築したり、荒蕪地の開
墾を村民にすすめて助成金を申請してやったり、どんな些細なお上の金でも呉れようとい....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
うじっとしているわけにはいかなかった。私は原稿書きを放っておいて、廃屋のあとを開
墾するばかりに片づけたり、花をつくろうと思う空地を掘りかえしたり、果樹類を植えよ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
り商業家となる者もあり、あるいはダージリンからシッキムの方へ来て、新たに田畑を開
墾しその持主となって生計を立てて居るその有様は、実に著しい進歩を呈して居るです。....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
すなり。なんとなれば、ギリシア人は寺院を設立せる跡は永く神聖の地にして、これを開
墾するは天帝に対し大不敬なりと信ずるによる。 ギリシアの寺院は二、三の大寺巨刹....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
の紙が貼りつけられた。いずれ此処の聯隊で受けとった遺骨を護りつつ、さらに奥地の開
墾地へとかえってゆく人々にちがいなかった。黒紋付から抜きでている赤黒い頸や皺の太....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
はなってきていたであろう。だから全国の荒野はこの人的資源の増加に比例して次第に開
墾され、田畑は常に増しつつはあったのであるが、それにしても、国民経済の根本になる....