壁に耳あり[語句情報] »
壁に耳あり
「壁に耳あり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
壁に耳ありの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
しかしああやすやす欺されるとは、あの王子も大莫迦じゃないか? 第二の盗人 しっ!
壁に耳あり、徳利にも口だ。まあ、どこかへ行って一杯やろう。 三人の盗人は嘲笑いな....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
へ築いたら可いと思う?」 「成程、こいつあ尤だ。そいつから考えるのが順当だ。……
壁に耳あり、喋舌っちゃァ不可ねえ。こいつァひとつ掌でも書きやしょう」 「おお夫れ....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
うで。」 「いや、なに、そちの申すとおりではあるが、そこがそれ、下世話にもいう、
壁に耳あり障子に眼ありでな――。」 法外先生、急に声をあらためて、 「若いぞ、....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
いうものだ? あの力だ。おいらなんぞは、赤んぼのように、どうにも出来たろうに――
壁に耳あり
一
軽業のお初、婆やが、小鍋立てをして、酌をしながら、何かと....
「超人間X号」より 著者:海野十三
た。何にしかけましょうか」 「テーブルか、壁か、そうだ。壁がよかろう。むかしから
壁に耳あり、というからな。はっはっは」 博士は、自分のしゃれが、愉快でたまらな....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
をやりとげるためには、機密事項は一切お喋りなさるなという忠言です」 「なるほど、
壁に耳あり、後にスパイありというわけじゃね。よろしい。今日只今より、大いに気をつ....
「おせん」より 著者:邦枝完二
ねえぜ。二十五|両たァ、大束に儲けたじゃねえか」 「どこで、そいつを聞いた」 「
壁に耳ありよ。さっき、通りがかりに飛び込んだ神田の湯屋で、傘屋の金蔵とかいう奴が....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
とは出合わぬが人と人とは出会うもの、世の中の廻り合わせはいつどうなるか分らねえ。
壁に耳あり徳利に口だぞ」 「…………」 何をどう小勇の圓太がいったかしらないが....
「三国志」より 著者:吉川英治
思わずご覧なさいましたか」 「……すこし、声をしずかにし給え。曹操は、天下の雄、
壁に耳ありのたとえ、もしそのような激語が洩れ聞えたら」 「曹操がなんでそんなに怖....