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「壁画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壁画の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ん》には、円天井《まるてんじょう》のランプの光が、さっきの通り朦朧《もうろう》と壁画《へきが》を照らしているばかりだった。オルガンティノは呻《うめ》き呻き、そろ....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ある。大作は手間賃の問題にすぎない。わたしはミケル・アンジェロの「最後の審判」の壁画よりも遥《はる》かに六十何歳かのレムブラントの自画像を愛している。 ....
クララの出家」より 著者:有島武郎
た。ましてや父の顔は野獣のように見えた。いまに誰れか来て私を助けてくれる。堂母の壁画にあるような天国に連れて行ってくれるからいいとそう思った。色々な宗教画がある....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
内部は惜しげもなく装飾を施されていた。十世紀にできた宇治の鳳凰堂には今もなお昔の壁画彫刻の遺物はもとより、丹精をこらした天蓋、金を蒔き鏡や真珠をちりばめた廟蓋を....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
窓から飛び去って、空中へ高く舞いあがった。 さてこそと堂内へはいって調べると、壁画は色彩うるわしく描かれてあったが、約束の期日よりも一日早かったために、西北の....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
正面の塔に据え付けてあるクリストの像が欠けて傾いている。こうした古い寺には有名な壁画などもたくさん保存されていたのであろうが、今はどうなったか判るまい。一羽の白....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
けれども、張出間の窓には、薔薇形窓がアーチ形の格子の中に嵌っているのだし、中央の壁画にも、十二宮を描いた彩色硝子の円華窓のあるところを見ると、これ等様式の矛盾が....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
精妙巧緻は今猶お眼底に残って忘れられない。 其中には又クラインマンのアッシリア壁画の帖があった。スタインの和※報告があった。前者はアッシリアの浮雕を撮影した全....
海底都市」より 著者:海野十三
たすぐのところが円形《えんけい》の広間になっていて、天井は半球《はんきゅう》で、壁画が秋草と遠山の風景である。急に富士山麓《ふじさんろく》へ来たような気持ちにな....
流線間諜」より 著者:海野十三
に左右へ開いていった。そしてその後から何ということだろう、竪横五メートルほどの大壁画が現れたがそれは毒々しい極彩色の密画で、画面には百花というか千花というか凡そ....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
先年外遊中に、シスチナ礼拝堂の絵葉書を寄越した君なんぞは、真先にミケランジェロの壁画『最終審判』で、何か憶い出して然るべきなんだぜ。ねえ、絶望と法悦? 確かに悲....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
かりかねますが、わたしたちふたりはカナレイオ河岸の大邸宅に住んでいました。邸内は壁画や彫像をもって満たされ、大家の名作のうちにはティチアーノ(十五世紀より十六世....
ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
正面の塔に据え付けてあるクリストの像が欠けて傾いている。こうした古い寺には有名の壁画なども沢山保存されていたのであろうが、今はどうなったか判るまい。一羽の白い鳩....
わが妻の記」より 著者:伊丹万作
十年ほど、どこへ行くにもこれ一本で押し通したため、しまいには絵具が剥げて法隆寺の壁画のようになつてきた。それで五、六年前に新しく描き直してやつた。だから今のは二....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
のような人間的形式の偉大さが、ベートーヴェンの『荘厳な弥撒曲』をミケランジェロの壁画『最後の審判』に最も近い芸術としているのである。 一九三八年夏 北軽井沢にて 片山敏彦....