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壁紙
「壁紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
壁紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
議な形に割れた三角形がその室の至るところに怪しい立体面を築き上げていました。室の
壁紙は白と黒と黄との畳一枚位もあろうと思われる三角形ですさまじい宇宙をつくってい....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
出た前後の模様などを訊ねました。 赤耀館は厳重な家宅捜査をうけ、ことに嫂の室は
壁紙まで引きはがすほどの徹底さを以て探査をすすめられた結果、数束の嫂へあてた手紙....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
に女中が器用なので、まず日本紙で下貼りをして、その上を新聞紙で貼りつめて、さらに
壁紙で上貼りをして、これもどうにか斯うにか見苦しくないようになった。そのあくる日....
「海底都市」より 著者:海野十三
だが、それがいやに長い。その廊下はどこまでもぐるぐる廻って長く続いている。廊下の
壁紙の模様は、蔦《つた》の葉や紅葉《もみじ》や松などに変っていくが、しかし至極《....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
しょうが」 「えっ、まあそんなことが……」光枝がふりかえると、なるほど入口の上の
壁紙に、一・五七という数字がでている。 「こうすれば、消えます」なにをしたのか、....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
ぐる見まわした。 りっぱな洋間だ。電気ストーブをはめこんだ壁、しぶい蔦の模様の
壁紙、牧場の朝を画いてあるうつくしい油絵の大きな額縁、暖炉の上の大理石の棚の上に....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
センチもあろうという白い美髯をたくわえていた。 室内は、どういうものか、天井も
壁紙も、それから室内の調度まで、鼠がかったグリーン色に塗りつぶされてあった。そし....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
な、むずかしい顔をして眺めて居る。行ったり来たりして、しつこく附纏う南京豆売り、
壁紙売り。角のカフェ・ド・ラ・ペイとこっちのイタリー街の角との間は小広く引込んだ....
「小公女」より 著者:菊池寛
わ。大屋敷にはきっと、むくむくした肱掛椅子や、寝椅子があるに違いないわ。あの紅い
壁紙の色だって、大屋敷の人達のように温かで、親切そうで、幸福そうに見えるわ。」 ....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
、離れの陰気な病室は、やはり二間つづきの兄の部屋になおされたし、応接間はすっかり
壁紙が代わり、ベランダがつけられた。母は、私と姉の部屋に、きれいな飾り戸棚のつい....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
の洋室が、新子のための部屋だという。 庭に面して、二方に窓があり、淡いみどりの
壁紙が貼ってあり、取りつけのベッドがあり、気持のよい部屋で、軽井沢特有の少し湿気....
「兎と猫」より 著者:井上紅梅
この一対の兎は結局裏窓に面した小庭の中に締め込まれている日が多かった。聞けば大層
壁紙を破ることが好きで、またたびたび木器の脚を噛《かじ》る。この小庭の内に桑の樹....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
いに女中が器用なので、先ず日本紙で下貼りをして、その上を新聞紙で貼りつめて、更に
壁紙で上貼りをして、これもどうにかこうにか見苦しくないようになった。そのあくる日....
「変身」より 著者:カフカフランツ
ことをいったことが母親をますます不安にしてしまった。母親はわきへよって、花模様の
壁紙の上に大きな褐色の一つの斑点をみとめた。そして、自分の見たものがグレゴールだ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
んのにきまった。たぷたぷと大きくて、長くて、そしてぴたりとくっつけた、萌黄模様の
壁紙には染みがある。 その上部にこれはまた浅草物の石版画。 何であろうと、仰....