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壊血病
「壊血病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
壊血病の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、ときどき鳥をうっては腹をみたす。が、なにより困ったのは青果類の欠乏で、そろそろ
壊血病の危険が気遣われるようになってきた。 すると、ちょうど六日目の午後に、一....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
必要である。ヴィタミンだけでは生きて行かれないが、しかしヴィタミンを欠いだ栄養は
壊血病を起こし脚気症を誘発する。実際現代の多くの科学の学生はこれとよく似た境遇に....
「火薬船」より 著者:海野十三
えして、ノーマ号からの返事があった。 “ゼヒ分譲タノム。量ノ如何ヲ問ワズ、本船ニ
壊血病多数発生シ、ソノ治療用ニアテルタメナリ” ノーマ号は、
壊血病患者がたくさ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
かに、シベリアにはチェレムーシャという韮《にら》に似た草があって、それをたべると
壊血病の癒るということがあります。何なのでしょうね。 一つの家でも食堂九〇度、....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
しい野菜をとり、昔から帆船航海者が苦しめられた、野菜の不足からおこる、おそろしい
壊血病を、予防しよう。こう考えて、野菜の種を、たくさんに用意した。 それからも....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
グ海峡を縦航したるも、十月五日コマンドルスキー群島付近において難破し、十二月八日
壊血病にて斃る。その島をベーリング島という)が、兼ねて伝え聴きし、黄金郷こそこの....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ンド》では、通常の場合と同様に、伝染病と伝染性疾患とは主として貧民を襲っている。
壊血病はある地方では極度に厄介で頑固である。またある地方では伝染性癩病を起し、そ....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
けた。 ランプの光の中に浮きあがった狭山の顔は、悲惨きわまるものだった。狭山は
壊血病にかかり、齦《はぐき》は紫色に腫れ、皮膚は出血斑で蔽われている。髪の毛はす....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
、長い航海に病み疲れた者を励まし幼少者を養うべきものは何も与えなかった。約半数は
壊血病と欠乏と厳寒のために斃れたが、生き残った者はその困難に意気沮喪せず性格の力....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
夫、それを、死ぬまで見なければならぬ新遭難船の人たち。絶望、発狂、餓死、忍びよる
壊血病。むくんだ腐屍の眼球をつつく、海鳥の叫声。じつに、凄惨といおうか生地獄とい....