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士族の商法
「士族の商法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
士族の商法の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
やめることに決心しました。さりとて不馴れの商売なぞをうっかり始めるのは不安心で、
士族の商法という生きた手本がたくさんありますから、田町と今戸辺に五、六軒の家作が....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
守田宝丹にも対抗するほどの意気込みで、みごとな薬の看板まで造らせたが、結局それも
士族の商法に終わり、郷里をさして引き揚げて来ることもまた早かった。かつては木曾福....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
(秀調)で、団十郎の丈助は川越藩の家老である。維新後に上京して宿屋を開業したが、
士族の商法で思わしくない。そこへ旧藩地の百姓助右衛門が何かの仕入れに三千円を携え....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
の五ヶ条の盟とし、なにぶん素人の足弱であるから慎重の上にも慎重を期して、いわゆる
士族の商法に陥らぬよう心がけるとともに、店を合理的に建て直すことに力を注いだ。 ....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
あったのを幸いに、幾らかの田地を買って帰農したが、後には茶を作るようにもなって、
士族の商法がすこぶる成功したらしく、今の主人すなわち倉沢の父の代になっては大勢の....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
弟を結び、密貿易を企てたが、その後ゆえあって足を洗い、酒造業をいとなんだところ、
士族の商法で失敗した。そこで昔の縁故を手頼り、度々九郎右衛門へ無心をしたが、その....
「平造とお鶴」より 著者:岡本綺堂
つには零落した士族に対する同情も幾分か手伝って、おすまの荒物店は相当に繁昌した。
士族の商法はたいてい失敗するに決まっていたが、ここは余ほど運のいい方で、あくる年....
「松井須磨子」より 著者:長谷川時雨
府の倒壊と共に主と禄《ろく》に離れた亡父も江戸に出て町人になったが、馴《な》れぬ
士族の商法に財産も空しくして故山に帰《か》えった。 信州の清野村に小林正子の彼....