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士道
「士道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
士道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
めに気を吐いたのは酒豪《しゅごう》兼詩人の某代議士である。代議士は蟹の仇打ちは武
士道の精神と一致すると云った。しかしこんな時代遅れの議論は誰の耳にも止《とま》る....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
。あの一点のマッチの火は保吉のためにばかり擦《す》られたのではない。実に大浦の武
士道を冥々《めいめい》の裡《うち》に照覧《しょうらん》し給う神々のために擦られたのである。
(大正十二年四月)....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
て著るしい性癖の一つではあるまいか、と私は考える事もある。古い事を言えば、あの武
士道というものも、古来の迷信家の苦行と共に世界中で最も性急な道徳であるとも言えば....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
を発揮しにくい状態にある。 日本の戦国時代に於ける武士は、日本国民性に基づく武
士道によって強烈な戦闘力を発揮したのであるが、それでもなお且つ買収が行なわれ当時....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
できなかった。そしていつも大きな口をにやにやと微笑ましていた。 が、そんな「武
士道の迷行」へばかりでなく、僕はまた本当の武
士道へもまじめに進んで行った。 何....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
。しかるに満州の戦場に大々的|殺戮を行ない始めてから文明国と呼んでいる。近ごろ武
士道――わが兵士に喜び勇んで身を捨てさせる死の術――について盛んに論評されてきた....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
に偽造指紋を残すような陋劣な手段にも出まい。云わば、いっさいの陰険策を排除した騎
士道精神なんだよ。しかし、僕等にもしこの用意がなかった日には、前例の二つに現われ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
う職業が維持せられたればこそ日本の大道楽なるかの如く一部の人たちに尊奉せらるゝ武
士道が大成したので、若し武士が家禄を得る道なく生活の安全を保証されなかったなら武....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
て、戦争に出るというが、男児たるものの本分じゃ。且つ我が国の精神じゃ、すなわち武
士道じゃ。人を救い、村を救うは、国家のために尽すのじゃ。我が国のために尽すのじゃ....
「女性崇拝」より 著者:岡本かの子
ある。フランス人に言わせるとこの方が生活にも人生にも利口なやり方だと言う。 武
士道と言えば、女は眼中にないような風に言われながら、正妻となるとなかなか格式を与....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
まじい闘争がおもむろに展開されることになったのである。 ブロムは生来荒々しい騎
士道精神をいくぶん持っていたので、この婦人に対する権利を決めるには事件を公然の争....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
敵軍を城下に引受けながら一戦にも及ばず、徳川三百年の政府を穏に解散せんとするは武
士道の変則古今の珍事にして、これを断行するには非常の勇気を要すると共に、人心を籠....
「かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
すものは寧ろ卑怯として卑められるのである。 これは我が国風でもあり、第一には武
士道の感化でもあろうが、それだけに我がかたき討なるものが甚だ単調になるのは已むを....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
の欧化熱に負う処があった。 井侯以後、羹に懲りて膾を吹く国粋主義は代る代るに武
士道や報徳講や祖先崇拝や神社崇敬を復興鼓吹した。が、半分化石し掛った思想は耆婆扁....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
亜のために念願するのである。 日本の戦国時代に於ける武士は日本国民性に基づく武
士道に依って強烈な戦闘力を発揮したのであるが、それでもなお且つ買収行なわれ、当時....