壮士[語句情報] » 壮士

「壮士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壮士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
想にかぶれたのであろうと論断した。そのせいか蟹の仇打《かたきう》ち以来、某男爵は壮士のほかにも、ブルドッグを十頭|飼《か》ったそうである。 かつまた蟹の仇打ち....
或る女」より 著者:有島武郎
、ここを先途《せんど》とわめいていた。その声に応じて、デッキまではのぼって来ない壮士|体《てい》の政客や某私立政治学校の生徒が一斉《いっせい》に万歳を繰り返した....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
というふうではないか。ほかの人もアメリカへ金もらいに行くから私も行こう、他の人も壮士になるから私も壮士になろう、はなはだしきはだいぶこのごろは耶蘇《ヤソ》教が世....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
※はいよいよ悲しみ怒って、そのゆくえ捜索の決心をますます固めた。 彼は三十人の壮士をすぐって、武器をたずさえ、糧食を背負い、巌窟に寝ね、野原で食事をして、十日....
獄中記」より 著者:大杉栄
が、こんどはみんな幾らずつ貰ったんだ。」 という情けないお言葉だ。政党か何かの壮士扱いだ。さすがの堺を始めみんなは顔見合せて苦笑するの外はなかった。ただ、ふだ....
沈没男」より 著者:海野十三
敵が殖えたのだ。軽巡アキレスとエジャクとの二隻が加わろうとしている」 二人の少壮士官は、一しょに駈けだしていった。それを合図のように、シュペー号の主砲六門は、....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
に蓋を開けるが、一年のうちの大部分は戸が締まつていた。 興行の種類は人形芝居、壮士芝居、活動写真などで、そのほかにしろうと浄瑠璃大会、学術参考的見せ物などをや....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
に無勢、一般の挙動はかくのごとくにして、局外より眺むるときは、ただこれ攘夷一偏の壮士輩と認めざるを得ず。然らば幕府の内情は如何というに攘夷論の盛なるは当時の諸藩....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ないと見えましてね……今日なぞは、舞台で、母があの狂気を行らないと、小父さんは、壮士のような人たち大勢に打たれる処だったらしいんですよ。――橋がかりの際の、私の....
四十年前」より 著者:内田魯庵
責を引いて挂冠したが、潮の如くに押寄せると民論は益々政府に肉迫し、易水剣を按ずる壮士は慷慨激越して物情|洶々、帝都は今にも革命の巷とならんとする如き混乱に陥った....
活人形」より 著者:泉鏡花
え世がこの通り開けましたで、そういう甘口な妖方はいたしません。東京の何とやら館の壮士が、大勢でこの前の寺へ避暑に来てでございますが、その風説を聞いて、一番妖物退....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
、家橘ら出勤。浅間山の噴火が評判となる。 ○十二月、角藤定憲の一派が大阪において壮士芝居を創め、三日より新町座にて開演。これを新派劇の開祖とす。 ○二月、俳優の....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
襲いかかってきたので、会場は一大修羅場と化した。また校外より「縦横クラブ」一派の壮士も侵入し、打つ、ける、なぐるの乱暴の限りをつくした。この間、暴力学生側では糞....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
若草山の下の売店でついふらふらと仕込みづえを買った。当時の青年たちを支配していた壮士気取りの気風は、やはり私にもあったわけだ。値段は大枚二円。それから桃山から京....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ずにはいられなかった。これ等の犯罪的天才は大抵は小説の主人公になり、更に又|所謂壮士芝居の劇中人物になったものである。僕はこういう壮士芝居の中に「大悪僧」とかい....