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「壮士芝居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壮士芝居の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
日清戦争異聞(原田重吉の夢)」より 著者:萩原朔太郎
満足することが出来なかった。次第に彼は放蕩《ほうとう》に身を持ちくずし、とうとう壮士芝居の一座に這入《はい》った。田舎廻りの舞台の上で、彼は玄武門の勇士を演じ、....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
した。もちろん金ボタンの大学の制服だった。角帽を被った。その意気な形はそのころの壮士芝居のスター秋月桂太郎を思わせた。芸者がきっと惚れるだろうとも思ってみた。間....
明治大正美人追憶」より 著者:長谷川時雨
ぎ》解放令と同時廃業し、その後、薬師|錦織《にしごおり》某と同棲《どうせい》し、壮士芝居|勃興《ぼっこう》のころ女優となったりして、男舞いを売物に地方を廻ってい....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
た。それに、浅草《あさくさ》鳥越《とりこえ》の中村座に旗上げをした、川上音二郎の壮士芝居の人気は素晴らしかったので――彼れが俳優として非凡な腕があるからというの....
半日ある記」より 著者:寺田寅彦
入口に凭れて倒れんとする事幾度。公園裏にて下り小路を入れば人の往来織るがごとく、壮士芝居あれば娘|手踊あり、軽業カッポレ浪花踊、評判の江川の玉乗りにタッタ三銭を....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
当りはないし、第一ここには西洋人が住んでるだけで、日本人が泊っていたこともなく、壮士芝居にも心当りがない。また、そのようなハリガミを出した覚えもない。という返事....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
に蓋を開けるが、一年のうちの大部分は戸が締まつていた。 興行の種類は人形芝居、壮士芝居、活動写真などで、そのほかにしろうと浄瑠璃大会、学術参考的見せ物などをや....
芸道地に堕つ」より 著者:坂口安吾
ヤクザな仕事でも請る。二昔前の書生劇でも大入り満員だというので、劇も映画も明治の壮士芝居である。職人芸人の良心などは糞喰え、影もとどめぬ。文化の破局、地獄である....
役者の一生」より 著者:折口信夫
京に帰って来てした芝居が我々には面白いが、「続々歌舞伎年代記」を見ると、この頃は壮士芝居が相当に纏って来て、山口定雄が「本朝廿四孝」をしていた。源之助はここで腰....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
頗る出渋っていたけれども終に私の言うことを聞いて出かけた。それは高田、藤沢などの壮士芝居で外題は何であったか忘れたが、とにかく下らないものであった。氏は極めて不....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
桜痴居士の別宅――竹葉のうなぎ――ペエペエ役者――行儀の好い人 川上のオッペケ節壮士芝居の出現――川上の東京乗込み――チョボ入りの史劇――筒袖に陣羽織――劇評は....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
、家橘ら出勤。浅間山の噴火が評判となる。 ○十二月、角藤定憲の一派が大阪において壮士芝居を創め、三日より新町座にて開演。これを新派劇の開祖とす。 ○二月、俳優の....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
。薩摩琵琶浪花節よりもっと「露骨」な安来節、鴨緑江節が勢力をえている。そのかみの壮士芝居よりもっと「浅薄」な剣劇が客を呼んでいる。これを活動写真のうえにみても、....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ずにはいられなかった。これ等の犯罪的天才は大抵は小説の主人公になり、更に又|所謂壮士芝居の劇中人物になったものである。僕はこういう壮士芝居の中に「大悪僧」とかい....