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「壮夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壮夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
薤露行」より 著者:夏目漱石
を隠して、このアストラットに、如何《いか》なる風の誘いてか、かく凛々《りり》しき壮夫《ますらお》を吹き寄せたると、折々は鶴《つる》と瘠《や》せたる老人の肩をすか....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
本に止まるを憾むが如く、一口に他の犬を喰うてしまうことが出来ぬを悲しむ如く、醜の壮夫デカ君が悲鳴をあげつゝ追駈ける。其時はピンもさながらデカに義理を立てるかの如....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
なり。 階段も轟と上る足音障子の外に絶えて、「ああいい心地!」と入り来る先刻の壮夫。 「おや、旦那様もうお上がり遊ばして?」 「男だもの。あはははは」と快く笑....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
と大書したる木札を打ち、唯、金銀、書画の類のみを四駄に負はせて高荷に作り、屈竟の壮夫に口を取らせ、其身は弥勒の仏像を負ひて呉家の系図を懐にし、六美女の手を引きて....
太十と其犬」より 著者:長塚節
酒は嫌な上に女の情というものを味う機会がなかったので彼は唯働くより外に道楽のない壮夫であった。其勤勉に報うる幸運が彼を導いて今の家に送った。彼は養子に望まれたの....
連環記」より 著者:幸田露伴
き、賤き者も行き、職人も行き、物売りも行き、老人も行けば婦人も行き、小児も行けば壮夫も行く、亢々然と行くものもあれば、踉蹌として行くものもある。何も大路であるか....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
る愛着をもって年々変りなく迎えられている次第である。 ある日、西郷隆盛然たる一壮夫が私を訪ねて来た。大正十五年春のことである。 『私は北海道のトラピスト修道院....
土田さんの芸術」より 著者:上村松園
あった。これは向日町辺に写生に通ったりしたものだったが落選したと聞いた。〈春山霞壮夫〉と題した作は古事記か何かにある神話で、珍しく時代物だった。確か私の〈人形遣....