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「壮烈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

壮烈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
―保吉は未《いまだ》に確信している。タイフウンと闘《たたか》う帆船よりも、もっと壮烈を極めたものだった。 勇ましい守衛 秋の末か冬の初か、その辺....
富士」より 著者:岡本かの子
つお叩頭《じぎ》をして、置いて帰った。愛別離苦の悲しみと偉大なものに生命を賭ける壮烈な想いとで翁の腸は一ねじり捩れた。こどもを山にかずける度びに翁の腹にできたは....
地中魔」より 著者:海野十三
さんばかりにして叫んだ。「いるぞ。機関長の姿をした奴が見える。よしッ、追跡だッ」壮烈な海上追跡が始った。逃げる汽艇は東京の方へ進んでゆく様子に見えた。しかし課長....
自叙伝」より 著者:大杉栄
。そして一晩駅前の父の宿に泊った。 僕は父が馬上でその一軍を指揮する、こんなに壮烈な姿は初めて見た。ちょっと涙ぐましいような気持にもなった。しかし何だか僕には....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
雑な表情を泛べ、実にこの日三度目の奇説を吐いた。 「ねえ支倉君、僕にはレヴェズの壮烈な姿が、絶えず執拗っこくつき纏っているのだがね。あの男の心理は、実に錯雑をき....
怪星ガン」より 著者:海野十三
発 ニューヨークのエフ十四号飛行場から、十台の救援ロケット艇がとびだしたときの壮烈なる光景は、これを見送った人びとはもちろん、全世界の人びとにふかい感動をあた....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
みようとしている。この報告は、恐らくわが陣地よりの最後の報告となるべく、われらの壮烈なる戦死は数分のちに実現せん。金鷲勲章の価値ありと認定せらるるにおいては、戦....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
め、忠実に職務を……あなた……」 「しっかりせんか、アン――いや、フン大尉。君の壮烈なる戦死のことは、きっとおれが、お前の敬愛するヒットラー総統に伝達してやるぞ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
地上三百キロメートルの高空だが、あの極光を背景として、他の遊星生物の空襲部隊と、壮烈なる一大空戦を展開するなどということになるかもしれないね」 「これは困った。....
怪塔王」より 著者:海野十三
てみると、これは青江三空曹の名のはいった水筒でありました。怪塔王と闘って、ついに壮烈な死をとげた青江三空曹のことが、いまさらに思い出されて、兵曹長ははらはらと涙....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
いた。ピート一等兵は、目を白黒した。例のことが、ばれては、たいへんだ。 「はい。壮烈なる空中戦の結果、墜落したようであります。われわれも、戦闘中でありましたため....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
こして、全艦隊は死にものぐるいに、日本艦隊の左翼方面へつっかかっていった。ここに壮烈なる世紀の大海戦の幕が切って落されたのだった。 雨は重く、風はいよいよ烈し....
空襲警報」より 著者:海野十三
をゆるめないのだ。上から真逆落しに敵機へぶつかって組みあったまま燃落ちるもの――壮烈な空の肉弾戦だ。 敵の陣形はすっかり乱れた。 舵をかえして、太平洋の方へ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
り当てた下ごしらえは大掛りだが、肝腎の合戦は音音が仁田山晋六の船を燔いたのが一番壮烈で、数千の兵船を焼いたというが児供の水鉄砲くらいの感じしか与えない。扇谷家第....
革命の研究」より 著者:大杉栄
ーや、ポーランドや、アイルランドの愛国者等が、その民族的独占を得ようとして示した壮烈な行為を思い出して見ても、それが失敗に終ったことを思えば、そこに何等の元気づ....