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壮麗
「壮麗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
壮麗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の事業好きな諸公侯と競争して芸術と科学の保護奨励に勉めていた。シキスツス第五世は
壮麗なヴァチカン宮の図書館を建設し充実した。新興の機運は正に熟していて、同時に既....
「島原心中」より 著者:菊池寛
頃まで、僕の頭に描いた島原は、やっぱり小説や芝居や小唄や伝説の島原だったのです。
壮麗な建物の打ち続いた、美しい花魁の行き交うている、錦絵にあるような色街だったの....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
。自然と人工との合一したもの、それがこの「聖壇」なのである。その「聖壇」の中央に
壮麗を極わめた建物があったが、内に安置された本尊は孔雀明王だということである。し....
「祇園の枝垂桜」より 著者:九鬼周造
だ春の空と緑のしたたるような東山とを背負って名桜は小高いところに静かに落ちついて
壮麗な姿を見せている。夜には更に美しい。空は紺碧に深まり、山は紫緑に黒ずんでいる....
「小公女」より 著者:菊池寛
の少しの空しか見えません。台所の窓からは、そのほんの少しも見えはしないでしょう。
壮麗な夕焼の空を隈なく見渡すことのできるのは、何といっても屋根裏の天窓です。セエ....
「河霧」より 著者:国木田独歩
党みな彼が前途の成功を卜してその門出を祝した。 『大いなる事業』ちょう言葉の宮の
壮麗しき台を金色の霧の裡に描いて、かれはその古き城下を立ち出で、大阪京都をも見な....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ばかりであります。幾多の円柱、歩廊、階段の交錯、その荘厳なる豪奢、その幻想的なる
壮麗、すべてお伽噺にでもありそうな造りでした。 そのうち黒ん坊の召仕、いつかク....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
最奥のものを覗き込みたいような、ときめきを覚えるのだった。 もしやしたら、この
壮麗を極めた沙翁記念劇場の上に、開場早々容易ならぬ暗雲が漂っているのではないか―....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ていた。いやいや端然としてすわっているのは、決してそれらの武士ばかりではなくて、
壮麗な床の間を背後にして、七人の武士と二十人余の武士と、そうして異国ふうの大棚と....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
の設計を見て廻るのも興味があった。私は最早や異境滞遊三年に近く、所謂偉大なもの、
壮麗なもの――つまり異常なものの見物には刺激されなくなっていた。つつましい平凡に....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
ーホテルに着いた。此処は巴里から自動車で二時間余で着く賭博中心の世界的遊楽地だ。
壮麗な石造りの間の処どころへ態と田舎風を取入れたホテルの玄関へ小田島が車を乗り付....
「ニッポン音楽」より 著者:兼常清佐
どころか、私共はそれくらいな事ではまだ不満足です。私共は将来私共ニッポン人の手で
壮麗無比な第十ジンフォニーを作りあげたいです。 2 ニッポンの音楽....
「真珠塔の秘密」より 著者:甲賀三郎
対抗して漸く頭角を現わして来た東洋真珠商会は、先年のM商店の出品物を遥に凌駕する
壮麗な真珠塔を出陳したのである。諸君も既に御承知の事と思うが、私の見た所では塔の....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うなるセラ大寺の広庭には幾羽の鶴が徐ろに歩みつつ幾声となく叫んで居る。その景色の
壮麗なることは景色好きのわが国人に見せてやりたい程の心地がしました。殊に法華経を....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
は年来の慾望を果し得ることを喜んでいい。私はまさしく樺太観光団の一員として、この
壮麗な高麗丸の甲板上にある。 心は安く、気はかろし、 揺れ揺れ、帆綱よ、空高く…....