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声掛り
「声掛り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
声掛りの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「象牙の牌」より 著者:渡辺温
いい女優でも決して出世が出来なかったのです。ところが、一人、弓子って云う所長のお
声掛りで一番年も若いし一番美しい娘がいて、これがまた非常に見識が高くて、どうして....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
をいたします事で、殊にお目付も予てお心得でござろう、神原五郎治の家は前殿様よりお
声掛りのこれ有る家柄、殊に遠山權六が如き軽輩と違って重きお役をも勤める兄でござる....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
馬、山路主計らの赤い顔が、瞬間、朱盆のように浮き上って見える。 「さあ! 殿のお
声掛りじゃ。天下晴れて娘を引き摺《ず》って来い。」 「君命、もだしがたし――か。....
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
れなる一刀にかぎって荒唐無稽などとは――言えぬとあらば、なお聞きたい。 矢沢 お
声掛りじゃ、久保殿。 奎堂 しかし、余のこととちがって、このことばかりは――。 ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
」 相「孝助殿はいやと云う気遣いは決してありません、唯殿様から孝助行ってやれとお
声掛りを願います、あれは忠義ものだから、殿様のお言葉は背きません、私も当年五十五....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
―母の名だ――彼様《あんな》に言うもんだから、買って来てお遣りよ、という。祖母の
声掛りだから、母も不承々々|起《た》って、雨降《あめふり》でも私の口のお使に番傘....
「魔像」より 著者:林不忘
に話してみたのだが、係の者のいうには、それは簡単なことだけれど、ちょいと上役のお
声掛りがなければならない。そこで最後に、山城守は係の者を動かすためには、どうあっ....
「外務大臣の死」より 著者:小酒井不木
ので、外相官邸は当分の間依然として前外相の家族によって住われていた。 首相の御
声掛りだったので、数十人の人々が、所定の時刻に参集した。まったくの秘密だったので....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
すくらいだから、この大之進性来無頼の質《たち》だったに相違ない。これが、御老中お
声掛り武州《ぶしゅう》清久《きよく》の人戸崎熊太郎、当時俗に駿河台の老先生と呼ば....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ぬならば、せめてお慈悲に、私めをこの世の外にいかせてくださりませ」「私はなんのお
声掛りも蒙りません。でも、もし女王さまにおかせられて、私をもう一度だけおん脚もと....