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「声聞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

声聞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
最も近かったのは、どこか場所は分らないが、どこん、どこん、どこん、と続けざまに爆声聞え、壕の板がびりびりと鳴りひびいた。 ◯報道放送によると、百五十機なりという....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
ある。 「太夫様――太夫様。」 ものを言おうも知れない。―― とばかりで、二声聞いたように思っただけで、何の気勢もしない。 風も囁かず、公園の暗夜は寂しか....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
落着く時、耳のなかにものの聞ゆるが、しばし止みたるに、頭上なる峰の方にて清き謡の声聞えたり。 松風なりき。 あまり妙なるに、いぶかしさは忘れたるが、また思い....
良夜」より 著者:饗庭篁村
て来意を通ずれば、「珍しき人よりの手紙かな、こちらへと言え」と書生に命ずる主公の声聞えたり。頓て書生にいざなわれて応接所へ通りしが、しばらくしてまたこちらへとて....
おせん」より 著者:邦枝完二
い蛍を、あれさ待ちなと、団扇で追い寄るしなやかな手も見られるであろうが、はや秋の声聞く垣根の外には、朝日を受けた小葡萄の房が、漸く小豆大のかたちをつらねた影を、....
誓之巻」より 著者:泉鏡花
わないで下さいまし、しかしお考えなすッてね。」 また顔見たり。 折から咳入る声聞ゆ。高津は目くばせして奥にゆきぬ。 ややありて、 「じゃ、お逢い遊ばせ、上....
妖怪学」より 著者:井上円了
のなるや。狐か狸か、はた天狗か、はた大入道か。狐狸、大入道はその形見るべく、その声聞くべく、握るべく、さぐるべし。これ、いまだ妖怪と称するに足らず。しかして、そ....
妖怪報告」より 著者:井上円了
かにも困苦の様子なるにより、喚起しやらんずる途端に、「火事よ、火事よ」と呼ばわる声聞こえ大いに驚き、家内残らず起き出でてその男をも起こししに、その男案外|驚愕の....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
は隔日に出掛けて、海外電報や戦地の通信を瞬時も早く読むのを楽みとしていた。 「砲声聞ゆ」という電報が朝の新聞に見え、いよいよ海戦が初まったとか、あるいはこれから....
サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
である。犬神人は五条坂に住んで、一方では祇園の神人であり、一方では毘沙門経読誦の声聞師であり、そしてその内職としては弦指に従事してつるめそ云云」とある。以て当時....
活人形」より 著者:泉鏡花
つ、果は二人の中をもせきて、顔を見るさえ許さざれば垂籠めたる室の内に、下枝の泣く声聞く毎に我は腸を断つばかりなりし。 数うれば三年|前、一日黄昏の暗紛れ、潜か....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
四、濠洲客中 濠洲山海闊、六域自相分、一島千湾雨、五州万壑雲、天寒人跡少、風戦葉声聞、客裏秋将晩、荒庭菊独芬。 (四、豪州客中 豪州の山も海も大きくひろい、六....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
家筋のものがあった。文字には俗に「正文」、「証文」などと書いてあるが、正しくは「声聞師」である。声聞とは仏教上の語で、小乗阿羅漢の徒を云う。彼らはただ仏の説法の....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
の曲舞を奏した者も、亦唱門師であった。 言継卿の頃には、京都では北畠と桜町とに声聞師の部落が分かれていた。後者は禁中に近かったので、「御近所の声聞師」ともいっ....
放免考」より 著者:喜田貞吉
れ雑色の事は他日改めて研究を発表しよう。) 次には庁の下部たる放免の末路、その声聞師や番太との関係、祭の日の放免の華美・風流等の事等叙述しよう。 検非違使庁....