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変じる
「変じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
変じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
な気持がした。自分の、ほんのちょいとした暗示から、百年の親友が、一朝にして仇敵と
変じるのだと思うと、二人の顔を、見比べてやることの、どんなに痛快なことであるか!....
「旅愁」より 著者:横光利一
とも見えますが、しかし、僕らの国の中で起った敗北は、すべて敗北にはならず、散華に
変じるという奕奕たるわが国の特殊性を感じましたのは、何んといっても、僕の外国旅行....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ず男か女かである。その魂の本質まで性の差別がある。その差別は変ずることはできず、
変じる必要はなく、また変じてはならないものである。その差別から性欲でない、性の願....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
しれないわ。この曲線はふところのなかへ入って行くのよ。そして、そこでつたかつらと
変じるのよ。
八月十九日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
八月....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
起したりして、そう云うスエ子は本当にいやだけれど、この癇癪の種が案外な処で薬用と
変じるので、なかなか扱いは微妙を極めます。まして況んや万年筆を手に取らせなければ....
「省察」より 著者:デカルトルネ
別せられていることを知覚するからである。さらにまた私は或る他の能力、例えば場所を
変じる能力、種々の形体をとる能力、その他これに類するものを認知するが、これらの能....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
爛たる歌舞伎の舞台に、『京鹿子娘道成寺』の所作事を演じつつある名代役者が、蛇体に
変じるため、造りものの鐘にはいったまま、無人の内部で、何者かのために殺害され、第....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
、はじめは惣身が赤くなり、更に暗紫色に変じて冷汗をしきりに流し、それがまた蒼白に
変じるときは即ち絶命する時であるといい伝えられているので、皮膚に蒼白の色を呈する....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、比叡のうえに見えた笠雲はもういっぱいに洛内の天へ黒々とひろがって、夜半には何に
変じるか、怖ろしい形相を兆している夜空だった。
――だがそのかわりに、この広い....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
らぬ漢である。あれをこそ、まことの曲者とはいうべきだろう。いつ風雲によって、どう
変じるかも知れぬ惑星だ。深淵の龍だ。――と世間の噂はなかなかに喧しく、よく耳にす....
「三国志」より 著者:吉川英治
を惑わして、風雨を擬し、昼夜の黒白をあやまらす術はあっても、あのあきらかな星座を
変じることなどできるものではない」 「でも、いずれにしろ、孔明が死んだとすれば、....