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変り種
「変り種〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
変り種の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「階段」より 著者:海野十三
に、省線電車「信濃町」駅の階段を守ったという一事件に発する。 僕の大学の理科に
変り種の友江田先生というのがある、と言えばみなさんのうちには、「ウン、あの統計狂....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
意味の独言を吐いたのだった。 猟奇趣味が高じて道楽に素人探偵をやっているという
変り種の青年理学士、帆村荘六君も、丁度この戸外組の一人だった。彼は今、午前三時半....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
さい株にも皆めざましい花を付けていた。わたしの庭にも紅白は勿論、むらさきや樺色の
変り種も乱れて咲き出した。わたしは急に眼がさめたような心持になって、自分の庭のう....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
袈裟な表情をしたが、「ところで支倉君、最近現われた探偵小説家に、小城魚太郎という
変り種がいるんだが、その人の近著に『近世迷宮事件考察』と云うのがあって、その中で....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
てな、よく釣れそうな道具一揃い至急に才覚して参れ」 「呆れましたな。旦那のような
変り種は臍の緒切って初めてでございますよ。まさかあっし共をからかうんじゃござんす....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
交番にひッたてたくなるというアロハ本能があるのかも知れない。 交番へ借金にきた
変り種もあった。 さしだした名刺をみると、京橋の何々会社の取締役社長とある。な....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
が、やっばり万引してくるのである。 キク子は二十五にもなって、まだ独身者という
変り種、非常に美人ではあるが、我が強く、陰気で、無口で、てんで男など眼中にないら....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
私が少年にして露伴翁の「靄護精舎雑筆」などに取りつき得たのは、そういう医院書生の
変り種の感化であった。 そういう入りかわり立ちかわり来る書生を父は大概大目に見....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
之丞ほどの人物も、お艶の美しさには勝てなかった。近代的の人間だけに、お艶のような
変り種には、一層心を引き付けられた。強烈な刺戟、爛れた美、苦痛にともなう陶酔的快....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
ーの誰彼と言わない。片隅にころがっている異彩ある新人が発見され、平凡でない却って
変り種が利用されるかもしれない。 それよりも、かれ等の眼に写った新しい見方から....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
は「米俵かつぎ」以外に、それこそ塵一本他人の物は盗ったことがないという泥的仲間の
変り種なのである。一人前の体力が出来てから四十年このかた、何回彼は米をかついだろ....
「我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
その恩恵にそむいて、無用の労力を費し、無用の時間を費し、無用の金銭を費して、他の
変り種のような草花の栽培にうき身をやつしているのである。そうして自然の恩恵を無条....
「郊外生活の一年」より 著者:岡本綺堂
さい株にも皆めざましい花を着けていた。わたしの庭にも紅白は勿論、むらさきや樺色の
変り種も乱れて咲き出した。わたしは急に眼がさめたような心持になって、自分の庭のう....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
画は余り喜ばれなかった。椿岳の画を愛好する少数|好事家ですらが丁度朝顔や万年青の
変り種を珍らしがると同じ心持で芸術のハイブリッドとしての椿岳の奇の半面を鑑賞した....
「洗いづくりの世界」より 著者:北大路魯山人
とは、もちろんない。 こちの洗いも二、三百匁のものは至極結構。 洗いづくりの
変り種としては、海にあかえい、川になまずを挙げることができる。海と川との差こそあ....