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「変体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

変体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
盲人独笑」より 著者:太宰治
、平仮名いろは四十八文字、ほかに数字一より十まで、日、月、同、御、候の常用漢字、変体仮名、濁点、句読点など三十個ばかり、合わせても百字に足りぬものを木製活字にし....
古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
しかしこのことはしばらく別にして、平仮名の場合について考えてみても、現代において変体仮名を使いますから、同じ音をいつも同じ文字では書かず色々違った書き方をしてお....
道楽と職業」より 著者:夏目漱石
影響を述べ、最後に職業と道楽の関係を説き、その末段に道楽的職業というような一種の変体のある事を御吹聴《ごふいちょう》に及んで私などの職業がどの点まで職業でどの点....
坑夫」より 著者:夏目漱石
しょうじきしょうめい》のところを云うんである。いったい人間は、自分を四角張った不変体《ふへんたい》のように思い込み過ぎて困るように思う。周囲の状況なんて事を眼中....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
確固たらしめんがために自然が案出した妙算であるのは疑うべき余地のないことだ。その変体が色々な形を取って起り、或る時はその本務的な目的から全く切り放されたプラトニ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
る訳語を問うた。 磐渓先生は対《こた》えて言われるには、国として君主のないのは変体ではあるが、支那にもその例がない事もないのである。かの周の時代に、※王が無道....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
もあった。最初は面喰ったが後には慣れて来た。 翁が書いてくれた小謡本には略字や変体仮名が多いので、習って帰ると直ぐに朱で仮名を附けたものであったが、翁は別に咎....
今年こそは」より 著者:宮本百合子
の幸福が一つものとして解決されてゆく様に努力致しましょう。 私は去年の暮から大変体を悪くして、外出や講演が出来なくなったのでいろいろな組合からの御依頼も果せず....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
南京豆を買って、南京豆は少ない数をよくよくかんで食べて下さい。そうしてたべると大変体によいそうです。ぜひ忘れないように。 文芸家協会の年鑑は、今年私の「文学に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
やかさ、湖上湖辺に騒ぎがあるなどとは夢にも思われない。かくて長安寺の裏山で、この変体な寒山と拾得とが、貧乏物語をはじめました。 三十八 諦善....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
面をしない。痛そうな面をしないのではない、本心痛くないのだ。すなわち不死身という変体になっている、そう思うよりほかはなかった。それから、あぐみ果てて、好意を以て....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
」と私も笑ったの。本(蘭学事始)は、たしかに二人からの御誕生の祝です。鶴さんは大変体が参って居ります。そしてこの人は科学的には治療出来ないの、私は心配して居ます....
山姑の怪」より 著者:田中貢太郎
はしかたなしに辻堂へ往って、女の死骸を莚に入れて背負うて来た。住持はその額に鬼畜変体即成仏という七字を書き、首に血脈袋と珠数をかけて新らしい棺桶に入れさした。 ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
伎劇なるものはこの両名優の死と共にほろびたと言ってよい。その後のものはやや一種の変体に属するかとも思われる。 前にもいう通り、団十郎も菊五郎と共に近年著るしく....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の法式厳然として一定せられたり。滑稽諷刺の意をあらはさんとするやたまたま落首の一変体ありしといへどもいまだ完全なる一形式をなすに至らざりき。徳川氏の治世に及びて....