変則的[語句情報] »
変則的
「変則的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
変則的の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
ことは、つけ加えて言う必要もないであろう。 疑いもなく、二人のあいだにあるその
変則的な関係が、私のウィルスンにたいするすべての攻撃(それは公然とやるのも、こっ....
「何故の出兵か」より 著者:与謝野晶子
て永久のことでなく、列国が同時に軍備を撤廃し得る事情に達する日までの必要において
変則的に保存されるばかりです。その「或程度」というのはあくまでも「自衛」の範囲を....
「食糧騒動について」より 著者:与謝野晶子
残っております。恩恵的行為である、内外米の廉売の如きは、目前の危急を一時的に救う
変則的調節策に過ぎません。為政者は異常の時に異常の策を撰んで、米の不足を補うため....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
識して夫人はあんな奇矯な男装をしたのだと考えたくない。それは、犯罪前のあの微妙な
変則的な心理の働き――謂ば怯懦に近い、本能的な用意、がそうさせたのだ。そして夫人....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
のに、呉清源のこの場合は、対局の日数経るごとに疲れがとれてきたのだから、なんとも
変則的で、バカバカしい限りであった。 しかも、白番の呉清源が三目勝ってしまった....
「環礁」より 著者:中島敦
まうけれども)こうした家格の関係もあり、また、マリヤンが田舎住いを厭うので、やや
変則的ではあるが、夫の方がマリヤンの家に来て住んでいた。それをマリヤンが追出した....
「街を行くまゝに感ず」より 著者:小川未明
あるということも、従って都会人は、ようやく此生活から離れて行くがために、いよ/\
変則的な生活を営むということも、また中央集権的なるが故に、文化がこゝのみに発達し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
強行された天皇の誕生だった。 義詮は、京都に。 尊氏は、遠く鎌倉に。 この
変則的なかたちはほぼ一年の余つづいた。 ところがここへ来て、九州の足利直冬は、....