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「変名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

変名の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
「はア、待合で何をいたしますか」 「金曜会という会合がある。そこに川田さんという変名で、黒河内警視総監が居られるから、この手紙を持っていって貰いたい」 「えッ、....
振動魔」より 著者:海野十三
ったのでは、読者は一向興味を覚えないだろうと思うが、これは無論、僕が仮りにつけた変名であって、もしもその本名を此処に真正直に書きたてるならば、それが余りにも有名....
赤外線男」より 著者:海野十三
れた四角い洋封筒をとりだした。発信人は「岡見桃助」と男名前であるが、それは桃枝の変名であることは、学校内で学士だけが知っていた。開いてみると、どうやらそれは彼女....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
に十日ほどずつ泊った。同じホテルに長くいてはあぶないというので、そのたびに新しい変名を造っては、ほかのホテルへ移って行ったのだ。この時々変る自分の名を覚えるのは....
海底都市」より 著者:海野十三
これをとって素顔を見せたりすると、たちまちあっぷあっぷで土左衛門《どざえもん》と変名しなくてはならない。 そのときであった。僕はおどろきのあまり息がとまった。....
地獄の使者」より 著者:海野十三
し終ると、それを共謀者の手を通じて兄鶴彌に送ったのである。 それより前亀之介は変名して、たびたび兄を脅迫し、その告白書を五十万円で買取らないかと持ちかけたので....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ていたのは、トラ十だったんですもの。だとすると、バラオバラコというのは、トラ十の変名だということになるけれども……) 妙なことから、房枝はきゅうに里ごころがつ....
火薬船」より 著者:海野十三
は、名前だけなんだね」 「そうです。フランス氏と名乗っていますが、もちろんこれは変名です。フランス氏などという名前は、フランスにだって、そう沢山ある名前じゃあり....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
うか。ケレンコにリーロフなんて、そんな名前は艇客名簿にのっていません」 「いずれ変名をしているんだろう。まずその両人を見つけることが第一だ」 さっきから、この....
火葬国風景」より 著者:海野十三
茶店で落合い、そこで紅茶を啜りながら積もる話を交わすことにしたのだった。これは大変名案だった。二人はすっかり朗かになり、卒業のときに大騒ぎをしたのが可笑しく思わ....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
の際、所在不明を伝えられた利得金が戻ってくるのであって、それは三伝が、ある銀行に変名で預け入れてあったのである。それを、一味三人が、とうとう秘し了せてしまったの....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
そいでばかりいて皮膚の弱くなる潔癖は、立小便すべからずの立札にも似て、百七十一も変名を持ったスタンダールなどが現れたら、気絶してしまうほどの弱い心臓を持ちながら....
五色蟹」より 著者:岡本綺堂
一それを発表なさるようでしたら、どうかその場所の名や、関係者の名だけは、然るべき変名をお用いくださるようにお願い申して置きます。 あながち材料に窮しているため....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
多分君は何も知らないんだろうとは思っていたが、××会の首領なんだよ。仲間うちでは変名で通っているので、余り本名は知られていないがね、実はこの度のギャング狩りに、....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
ることになりました。私は家の体面をやかましく云われるもので麗子のところへ通う時は変名を用いていましたから、家へ直接来てもらうわけには行きません。しかし麗子も独身....