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変幻自在
「変幻自在〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
変幻自在の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
は遂に此の如くにして、地上の大悪魔を諸君の眼前にまで追究して来たのだ。神出鬼没、
変幻自在の怪犯人、残忍非道のイタズラ者のトリックの真相をドン底まで突き止めて来た....
「探偵の巻」より 著者:坂口安吾
洒蛙々々たるもの、他人の話のやうに小気味良く笑ひだしたりするのである。ことごとく
変幻自在意外極まる応接に、俄探偵二の句もでないていたらくであつた。 小娘乍ら流....
「花咲ける石」より 著者:坂口安吾
がっている。身体全体が剣であり武器である。場合によっては頭でも突く、足でも蹴るで
変幻自在、機にのぞみ変に応じてきわまるところがない。したがってその練習量は他流の....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いうことに、漠然とした不幸を感じた。五月十五日より今日に至るまでの、こうした私の
変幻自在の心持ちを書くということは、ほとんど不可能であろう。 人力車の出現は、....
「魔都」より 著者:久生十蘭
の登場人物は構想などにはお構いなく、作者の心配面を尻眼にかけ、己れの欲するままに
変幻自在に行動をする。作者が謙譲《ひかえめ》なのをいいことにして、引繰り返って眼....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
いう話だが、どうしてこんな小さな穴から……」 「そこが、それ、魔性《ましょう》の
変幻自在なところ。入ろうと思えば、どんなところからだって入って来るだろう。……と....
「かもじの美術家」より 著者:神西清
術のおもな特長は、すぐれた見識にあり、それによって彼はどんな顔にも、じつに微妙な
変幻自在な表情を与えることができたのだ。 「あの人が召し出されてね」と、リュボー....
「チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
わにすることは、多分周知のことであろうが、こうしたいわば音楽的構成がとる形の頗る
変幻自在なことも亦いなみがたい事実に相違ない。 試みに、彼の円熟期の諸作のなか....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
とで、ことごとく趣を異にする。斜めに歩く角度は伸縮自在であるから、塔の運動の趣も
変幻自在である。わたくしの歩き方はもちろん不規則であった。塔の運動も従って変幻き....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
抜くこと
阿耨達池とカイラス雪峰
実に驚かされたです。
かくのごとき境涯の
変幻自在なる有様は実に人を感ぜしむるに余りありと私は自ら感に堪えなかったです。そ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
だろう? というに、あえて女だてらに屋根や高塀伝いの離れ業をしたのでもなく、また
変幻自在な忍びの技を弄したのでもない、明々白々と、裸体になっているのである。 ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
吉運到来の歓喜は苦もなくぐらつきだした。 そう疑いをもってくると、弦之丞の
変幻自在なことから推しても、ヒョッとすると、徳島の城下あたりを澄まして歩いている....