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「変節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

変節の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
は馬鈴薯党でもない、牛肉党でもない! 上村君なんかは最初、馬鈴薯党で後に牛肉党に変節したのだ、即ち薄志弱行だ、要するに諸君は詩人だ、詩人の堕落したのだ、だから無....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
が攘夷のにわかに行なわれがたいのを思って密奏したとの疑いから、攘夷派の人たちから変節者として目ざされ、朔平門の外で殺害された事変は、ことに幕府方を狼狽せしめた。....
」より 著者:島崎藤村
は、残らず葬られた。正義も夢、愛も夢、美しい思想も夢の如くであった。唯、先生には変節の名のみが残った。昔親切によく世話をして遣った多くの後輩の前にも、先生は黙っ....
李陵」より 著者:中島敦
ようとする者はない。口を極めて彼らは李陵の売国的行為を罵《ののし》る。陵のごとき変節漢《へんせつかん》と肩を比べて朝《ちょう》に仕えていたことを思うといまさらな....
安重根」より 著者:谷譲次
鹿な! 安重根 何をするんだ! (振り払う) 禹徳淳 (激昂して)貴様、貴様――変節したな。裏切るつもりか。 安重根 (ドアの前で振り返って、静かに)変節も裏切....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
哲学を持たない社会主義者や、哲学の必要を本当に感じていない社会主義者は、容易に〔変節〕するのだが、不断の〔便宜〕主義者に他ならぬオッポチュニスト自由主義者になる....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
も豹変するのではなくて、時代の趨勢を追うて行く思想の牧人と云った方がよく、まして変節漢などの類ではないのだ。 彼が優れた独創家でない、ということは或いは当って....
失策記」より 著者:豊島与志雄
活を続けているのを見て、勝手な理窟をつけては感心していたのであるが、いつのまにか変節改論して、しきりに結婚をすすめるようになった。それも、結婚なさいというのでは....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いたが)――自国民のうちにおいてさえ、自分らと同じ考えをしない人々を、外国人だの変節漢だの叛逆《はんぎゃく》者だのと呼んでいた。また反新教徒らがいた。すべての新....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
騒動最中に、革命の赤帽をかぶって修道院から逃げ出しベルナール宗派から過激民主派へ変節した一人の修道士と、結婚したことがあった。彼女は冷酷で、ひねくれて、頑固で、....
生前身後の事」より 著者:中里介山
れられてしまった、それから次に、芝の山内でお宮の車に曳かれやがてそのお宮を捕えて変節を責める処に至って全く最高潮に達してしまった、余は実にそれまでこんな強い感銘....
南国太平記」より 著者:直木三十五
荒して、幕府と一戦すると申すなら、命をすてて、勤王の魁《さきがけ》をするし、又、変節してくるなら、吾々同志は、すぐ様、京へ上ろう」 「そうだ」 「薩州も、斉彬も....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、彼はチロオヌを訪問してみたいという好奇心に駆られた。そして実行した。おそらくは変節の伯爵(チロオヌ)に対して、彼は彼のアリオストの一部を取りだして、気にいりの....
黒田如水」より 著者:吉川英治
以上は、断固として、家中の異分子を片づけ、主人政職には意見を呈し、かならず浅慮な変節を正さずには措きません」 「さあ、どうかな? お汝が行っても、今となっては」....
社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
の無意味化を結果するとは限らぬ位いだ。赤松克麿氏はやはり本誌(九月号)で社大党の変節を指摘し、而もそれが擬装された愛国的態度だと断じ、真の日本主義に転向するか、....