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夏期
「夏期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夏期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
なお当時の憎悪は彼の心の奥底に消し難い反響を残している。彼は本を買われなかった。
夏期学校へも行かれなかった。新らしい外套《がいとう》も着られなかった。が、彼の友....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
の他少数のものに過ぎませんでした。しかし植林成功後のかの地の農業は一変しました。
夏期の降霜はまったく止《や》みました。今や小麦なり、砂糖大根なり、北欧産の穀類ま....
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
》が眼の先に浮かんでくる。 その後、僕と桂は互いに往来していたが早くもその年の
夏期休課《なつやすみ》が来た。すると一日、桂が僕の下宿屋へ来て、 「僕は故郷《く....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
はしがき
この小冊子は、明治二十七年七月相州箱根駅において開設せられしキリスト教徒第六
夏期学校において述べし余《よ》の講話を、同校委員諸子の承諾を得てここに印刷に附せ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
気が付いたので、この不規則を勘定に入れるために、太陽は冬期は毎日一・〇一五九度。
夏期はこれに反して毎日〇・九五二四度ずつの円弧を描いて進行するものであると仮定し....
「振動魔」より 著者:海野十三
の土地に仮泊して、子供たちの面倒をみていた。一方雪子夫人は、東京の郊外を巡回する
夏期講習会の幹事として、毎日のように、早朝から、郊外と云っても決して涼しくはない....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
み人に取られた。その前に先祖から伝えられていた金も道具も失くしていた。だからこの
夏期は夜番と云いつくろって父娘二人水泳場へ寝泊りである。 駸々と水泳場も住居を....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
の鉛筆登山というのだろうという。私もなるほどそれに違いないと思った。神戸徒歩会も
夏期大旅行とて穂高縦走を書いていたので穂高小屋で名簿を見たが、見つからなかった。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
粛は、若い時にこの郷の※馬嶺というところに住んでいた。彼は挙子となって他の諸生と
夏期講習の勉強をしている間に、あるとき鬼神に関する噂が出て、誰が強かったとか、誰....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
、各会員に配布して居る。其の会員は会報で知った外国の未知の会員同志交渉をつけて、
夏期など一緒に落ち合ってお互いに自国の案内やら自国語を教え合い意見を交換すると言....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
発表した事もまた少くなかった。古くは大正三年七月奈良において、日本歴史地理学会の
夏期講演会を開催するや、余輩は「奈良朝寺院史」を担当して、談たまたまこれに及んだ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
る危機だった。彼女が彼に、今日まで十年間与えてきた甘ブドウ酒の収税請負権が、この
夏期清算日に期限満了となる。この収税請負権は、彼に多大の収入を齎すものだった。も....
「西航日録」より 著者:井上円了
白昼なりという。ゆえに、ロシア人は自ら誇りて、ロシアに光明の夜ありという。ただし
夏期に限る。もし冬期にありては、午後三時すでに暗黒に帰すという。 満城霞気暁如凝....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
寒気強からず。多少の霜痕を見ることあるも、牧草を枯死せしむるに至らず。しかして、
夏期もまたしのぎやすしという。 十四日、晴れ。朝七時、船モンテビデオ港に着岸す....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
!―― *原注――ハイリゲンシュタットはヴィーン市の郊外。ベートーヴェンはそこを
夏期の住居としていた。 **原注――原文にはヨーハンの名の記入が忘れられている。....