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夕され
「夕され〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夕されの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
萩の前にあったのを横の方にポンと飛ばし、 「みどりさんの仇《あだ》を討ちました」
夕されば…… 「しめた!」 最初にやられた太田が飛び出したのは、運悪くまたし....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
なって居る。ドゥニパー河の淡水をしたたか交えたケルソンでも海は海だ。風はなくとも
夕されば何処からともなく潮の香が来て、湿っぽく人を包む。蚊柱の声の様に聞こえて来....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いた。 思はずも井手の中みち隔つとも言はでぞ恋ふる山吹の花 とも言っていた。「
夕されば野辺に鳴くてふかほ鳥の顔に見えつつ忘られなくに」などとも口にしていたが、....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ってしまうと思うがどうであろうか。また用語の類例としては、「繩の浦に塩焼くけぶり
夕されば行き過ぎかねて山に棚引く」(巻三・三五四)があって、私の解釈の無理でない....
「九条武子」より 著者:長谷川時雨
わか》れ路《じ》を遠く去り来《き》つ正しともあやまれりとも知らぬ痴人《しれびと》
夕されば今日もかなしき悔《くい》の色|昨日《きそ》よりさらに濃さのまされる 水の....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ない統一力によってである。 ゆふされば秋かぜ涼したなばたの天の羽衣たちやかふらむ
夕されば秋風さむしわぎもこがとき洗ひ衣ゆきてはやきむ 万葉 一五 なども民謡風....