夕霞[語句情報] »
夕霞
「夕霞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夕霞の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
っても好い。」
彼は元気よくこう答えると、もう若者には用がないと云ったように、
夕霞《ゆうがすみ》のたなびいた春の河原を元来た方へ歩き出した。彼の心の中には、今....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
くこと故に、心ないお百姓まで心耳を澄まして自ら頭を下げて聞くことになりますると、
夕霞は深く立って、とんと景色は見えませんが、穏かな好い日でございます、新利根川の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
内平野の無数な川すじと、川に拠って営みしている部落部落の灯やら野の灯を、しずかな
夕霞の下に見出だす。 さっきから人待ち顔に、安福寺の下に佇んでいた地侍風の男が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
尊氏、直義、義詮の心から溶けきれない容子は、衆目にも映って、その一|抹な危惧は、
夕霞と共に都の内まで尾を曳いて行った。 まもなく。 上杉|能憲は流刑になった....