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外す
「外す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
かは、その度にまた嘲笑《あざわら》って、「では何故《なぜ》お前は妻を殺した事を口
外する事が出来なかったのだ。」と、問い詰《つめ》るのでございます。私はその事実に....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ないよ。だから反《かえ》ってこの代りに、もっと派手《はで》な玉を持って行けば、案
外すぐに受け取るかも知れない。」
若者は相手の云う事も、一理ありそうな気がし出....
「路上」より 著者:芥川竜之介
れでやっと安心した。」
野村はさもほっとしたらしく、胸の釦《ボタン》を二つ三つ
外すと、始めて紅茶茶碗を口へつけた。
十八
「日《ひ》はア。....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なたの足元にも寄りつけはしませぬ……。』 こんな言葉をきっかけに、敦子さまは案
外すらすらと打明話をすることになりましたが、最初想像したとおり、果して敦子さまの....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
急込に真赤になりながら、直ぐに台所から居間を突切って、取次ぎに出る手廻しの、襷を
外すのが膚を脱ぐような身悶えで、 「真砂町の、」 「や、先生か。」 真砂町と聞....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
醤油かすを指のさきで嘗めながら、まわしのみの煽っきり。 天下晴れて、財布の紐を
外すやら、胴巻を解くやらして、賭博をはじめますと、お船頭が黙ってはおりませぬ。」....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
者が、足を其方に向けて、じりじりと寄るのを避けもしないで、かえって、膝掛を取って
外すと、小褄も乱さず身を軽く、ひらりと下に下り立ったが。 紺地に白茶で矢筈の細....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
たまい、 「お待ちなさいよ。」 小親わが方に歩み寄りしが、また戻りぬ。内より枢
外す音して、門の戸の開いたるは、跫音もせざりしが、姉上の早や二階を下りて来たまい....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
。 そのくらい念の入った長虫ですから、買手が来て、蛇屋が貯えたその大瓶の圧蓋を
外すと、何ですとさ。黒焼の註文の時だと、うじゃうじゃ我一に下へ潜って、瓶の口がぐ....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
らに苦痛を感じなくなつた。 活動写真にかぎらず、そのほかのもろもろの楽しみを除
外することに苦痛を感じなくなつてきた。 ただ、文学から受ける楽しみを除
外するこ....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
いに哲学上考慮すべきものがある。またわが国の伝統的精神すなわちかんながらの道を疎
外すべきではなかろうと思う。ところが東洋の哲学を咀嚼《そしゃく》しないで単に西洋....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
る。 ――電話の受話器中に銃と同じ仕掛けのものが隠されていて、部屋の主が受話器を
外すと同時に頭部めがけて弾丸が射出される。 ――ピストルの引金に紐が結びつけられ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
猶余はなりません。では上官、お別れです」 「おう杉田。では頼むぞ。爆弾の安全弁を
外すことを忘れるな」 敵と引組んだまま甲板に転んでいる川上機関大尉は、フランク....
「海底都市」より 著者:海野十三
、そうか。それはまだ磁界《じかい》を外《はず》してないからだ。待ちたまえ今それを
外すよ。……さあ、これでいい。起上りたまえ」 博士がベッドの下へ手を入れて何か....
「怪塔王」より 著者:海野十三
をはずせ!」 「やむを得ん。ではマスクをはずすぞ」 どうしたものか、怪塔王は案
外すなおに帆村のいうことを聞きました。そして、彼は両手を顔にかけました。 その....