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「外傷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

外傷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
取り乱された形跡がないばかりか、指紋や犯跡を証明するものも皆無であった。屍体にも外傷は愚か、中毒死らしい徴候さえ、残されていないのである。尚絶命を証明する時刻は....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
イヤ、僕ですよ」 「あ、そうですか、実は……」 と私は急病人の話をして、ひどい外傷だから直ぐに来て呉れるように頼んだ。 「伺いましょう。直ぐお伴しますから、ち....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
家人は物音を聴かずと云い、事物にも取り乱されたる形跡なし、尚、上述のもの以外には外傷はなく、しかも、同人が西洋婦人人形を抱きてその室に入りてより、僅々十分足らず....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
たが、すぐ着衣を脱がして屍体の全身を調べ始めた。微かに糞尿を洩らしているだけで、外傷はもちろん軽微な皮下出血の跡さえ見られない。が、腹の胴巻には札らしい形がムッ....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
ものの如し、わが艦はひとり、可撓性の合金鋼材にて艦体を製作しありしを以て、比較的外傷を蒙ること少かりしも、爆発床へ突入と共に、大震動のため乗組員の半数を喪い、あ....
脳の中の麗人」より 著者:海野十三
黒木|博士。わたくしになんの意見がございましょう。この前は、宮川さんがたいへんな外傷を負っていらしったせいで、あのように手術後の恢復も長引き、精神状態も危かしか....
流線間諜」より 著者:海野十三
ゃないのかネ。普段心臓が弱かったとかなんとかいう……。要するに、見たところ、何の外傷もないし――」 そのとき鑑識課員が現場撮影をする準備ができたので、課長たち....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
型に盛り上り凝結している所は、宛ら桜実を載せた氷菓そっくりであるが、それ以外には外傷は勿論血痕一つない。のみならず、着衣にも汚れがなく、襞も着付も整然としている....
死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
。他殺とも考えられず、自殺とも考えられなかった。念のために死体解剖が行われたが、外傷も内傷もなく、毒物も検出されず、処女であることまで立証された。凍死と見る外は....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
れ、ガス管からは現に猛烈な勢いでガスが噴出していた。屍体は死後七八時間を経過し、外傷等は全然なく、全くガス中毒によるものと判明した。 博士は前夜、M高校出身の....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
儀――いまだ不明にござりまする。……腹中の食物など調べましたなら……」 「では、外傷らしいものはないのだな」 「はい、いささかも……外傷らしいものは」 「ともか....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
と、恰度馬の足のような形が見られるのです。それを内飜馬足とか云いましてね、たしか外傷性のヒステリヤには、一番多く見る現象なんですよ。そうすると、変則な強直をして....
能面の秘密」より 著者:坂口安吾
屋のドアの鍵が全部かけられていた。大川は窒息後に焼死したらしく他殺をうけたような外傷も毒殺された疑いも発見されていない。 辻はその足で再び現場へ急行してみると....
或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
った。そして不思議に、彼等は礼拝と賽銭とによってその病気から解放されるのだった。外傷よりも内臓の病気の上には、わけても奇蹟を見せるのだった。 四 最大....
京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
、とてもむつかしい、専門的な名が付せられておりましたものの、結局、前額部に受けた外傷と、その結果としての急激な精神的衝撃のために、ご年輩のためでもございましょう....