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外壁
「外壁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外壁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
んとは、妹を連れてきたおたけさんと一かたまりになって、混雑を避けるように待合室の
外壁に身をよせて立っていた。西山さんはその人たちを見向こうともしなかった。ほかの....
「高山の雪」より 著者:小島烏水
もある。そうなると両端から包囲するように、中央部までを喰い取って刳るから、一方の
外壁を残して一方を欠いた噴火孔のようになる。しかしその岸側でなく、平坦地にあるも....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ように、夜とともに荒れ始めていた。底力のこもった鈍い空気が、音もなく重苦しく家の
外壁に肩をあてがってうんな家屋という領土がもろく小さく私の周囲にながめやられた。....
「蠅男」より 著者:海野十三
てはたまらんと思ったからネ。ちょっと外へ出て、冷していたんだよ。しかしこの病院の
外壁と来たら、手懸りになるところがなくて、下りるのに非常に不便にできている。――....
「海底大陸」より 著者:海野十三
の庭を走りだした。艇は一ヵ所としてくぼんでいるところもなかった。ひじょうにかたい
外壁をもっていると見える。鉄水母は立木をはねとばし、垣をおしたおし、スピードをあ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れている本館の中央は、半円形に突出していて、左右に二条の張出間があり、その部分の
外壁だけは、薔薇色の小さな切石を膠泥で固め、九世紀風の粗朴な前羅馬様式をなしてい....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
つくぜ。だが僕の想像するところでは、その原因が床の採光窓だろうと思うね。ここから
外壁の回転窓が見えるのだから、あれがちょうど階段の天井に当っているのだよ。だから....
「金属人間」より 著者:海野十三
は、なわの切れはしを持って、塀と枯《か》れケヤキとの間や、枯れケヤキと研究室跡の
外壁《がいへき》のあったところと思われるあたりとの間をはかったり、いろいろやった....
「火星探険」より 著者:海野十三
仲間の安否を確めるために操縦室を出た。 どこもここも、たいへん壊れていた。艇の
外壁などは、大きくもぎとられて廊下がむきだしになっていることがあった。 「あああ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
これは確かに火星の宇宙ボートであるに違いないと思った。そのわけは、火星のボートの
外壁を見ても、それは地球の人類が作るなら、かならず鉄とかジュラルミンなどを使うの....
「怪塔王」より 著者:海野十三
塔の窓にはたしかに板ガラスが入っているのでしょうに、すこしもこわれません。怪塔の
外壁に弾丸があたれば、煙みたいなものが出るはずだが、それも見えませんでした。 ....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
の危険は防げない。かういふ土地では金をかけても穴を掘らずに多くの材木と砂を使つて
外壁の厚い露出した防空小屋をつくる以外に手はないものだ、と群長につめよつたが、そ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ーリー 往時のロンドンの中央刑事裁判所、あるいは中央法廷のこと。旧ロンドン市の
外壁のところにあったので「オールド・ベーリー」と言われる。「旧
外壁」の意味である....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
て来た。
こうして榊原式部大輔のお屋敷の外側を通り抜けて、松平備後守のお屋敷の
外壁の近くまでやって来た時に、一つの事件が湧き起こった。そこは丁字形をなしていた....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、腐って、
生その物のために死ぬるような、
愚な事はしていぬだろう。
この家は
外壁も内壁も
傾いて、崩れそうになっている。
己達も早く逃げないと、
圧し潰され....