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外売
「外売〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
外売の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の頃は殆ど絶えたようであるが、明治時代には寒詣りがまだ盛んに行なわれて、新聞の号
外売りのように鈴を鳴らしながら、夜の町を駈けてゆく者にしばしば出逢うのであった。....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
。 そのときだった。橋の向うから、リンリンリンと冴えた鈴の音を騒がせながら、号
外売りが駈けて来た。 「うおォ、号外だ、号外だ。……新聞の号外だ。さあ大変大変、....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
あげて云った。 「お父|様はお礼を云ってしまっとくよ」 そのとき、戸外では、号
外売りの、けたたましい呼声が鈴の音に交って、聞こえ始めた。そして、また別な号
外売....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
て満洲へ……。 それもまた、いいだろう! 折から、埠頭の方から、リリリリと号
外売りの鈴の音が聞えてきた。私の眼底にはその号外の上に組まれた初号活字がアリアリ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
サイレンが鳴りだした。 花火が、まっくらな夜空に、ぽんぽんと裂け鳴った。 号
外売りの少年が、大声で街路をどなっていく。 「たいへんだッ。ええ、クイーン・メリ....
「嵐」より 著者:島崎藤村
という不幸な少年一太のことなぞも、さかんに書き立ててあった。またかと思うような号
外売りがこの町の界隈へも鈴を振り立てながら走ってやって来て、大げさな声で、そこい....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
だそんなに早く取れるはずがないという人々もあった。街道を鈴を鳴らして走って行く号
外売りもあった。荻生さんは、銀行の二階を借りて二人を迎えた。ご馳走にはいり鳥と鶏....
「舗道」より 著者:宮本百合子
な反感があった。 昼休みのとき、濠端を四五人でぶらぶら歩いていたら、ちょうど号
外売りがやって来た。腰の鈴を振りながら車道と人道とのすれすれのところを走って行く....
「築地河岸」より 著者:宮本百合子
をふきながら、おかみさんは、 「すみません」と礼を云った。 省線の窓からも、号
外売りが腰の鈴をふりながら、街をかけて行くのなどが見下せる。道子のとなりに腰をか....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
、溜池の通を突き抜けている。何の事件か知らないが豆を撒いたように街路を狂奔する号
外売を、追い散らす間もなくすり抜けすり抜けして赤坂見附の真中に片手を揚げている交....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、この一幕だけを見物することが出来た。このとき号外の刷り出されるのを待っている号
外売り子の群れと、その号外の掲示を待っている群衆とが、渦巻くように社の前に押し掛....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
その氷河で思い出したが、私が桑港にいるとき、一九二四年九月十八日の夕、新聞の号
外売りが、声高く「ラッセン火山大爆裂、シャスタ氷河大融解」と、大の字|尽くしで呼....
「樹氷」より 著者:三好十郎
(中年男) 鈴(女中) 浜子 石川 おかみ 敏行 清乃 敏子 号
外売り 音楽 東京の街路を、けたたましい号外うりのベルの音が走り去って行く。号外....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
からの議場の混乱は名状すべからざる状態となった。 「号外! 号外! 」の呼声と号
外売りの鈴の音は大阪市中に鳴り響いた。 給仕が一枚の号外を持って来た。賀川市長....